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「あ、アッシュ」
「……レプリカ」

たまたま訪れた街でルークは自分の被験者(オリジナル)のアッシュに出会った。ルークは買い出しの途中なのか帰りなのか紙袋を抱えていた。

「お前、買い出ししてたのか…」
「うん。今日当番だったんだ」
「そうか」

紙袋に目を向けるとチキンや豆腐などの食材やグミやボトルなどの道具が入っていた。こんなにたくさん買ってひとりで歩いて転んだりしたら、とアッシュは心配になった。一応ルークの恋人という位置を獲得しているからである(一応というのは某過保護親友が認めてないため)

「アッシュは何でこの街に?」
「今までずっと野営してきたからな。宿で休もうかと思った」
「ふーん…」
「……荷物、大変そうだな。道具が入ったやつ寄越せ。宿まで持ってやる」
「そんな…悪いからいいよ!」
「いいからたまには甘えろ。お前はオレの恋人なんだから」

恋人、というフレーズが出た瞬間ぼんっと音をたててルークの顔が真っ赤に染まった。それを見たアッシュは小さく笑い隙を見てルークから道具が入った紙袋を引ったくった。

「…行くぞレプリカ。さっさと宿まで案内しろ」

そう言って手を伸ばしているアッシュを見たルークは少しばかり硬直したが彼の手を取り花が咲いたような笑顔を見せたのだった。


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