1
カタカタ………
部屋に響くのは、遊星の打つキーボードの音。
カタカタ………
「遊星、いい加減に寝ろ」
「………」
「遊星!!」
「……ぁ、ジャックいたのか」
「いたのか、じゃない!お前、何日寝てないと思っているんだ!?」
「13時間ぐらい」
「バカ!!3日だ、3日!!」
「3日……?オレはそんなに寝ていなかったのか」
「感心してないで寝ろ!」
「でも、もう少しでD・ホイールのプログラムの一部が……」
「それはいいから寝ろ!」
「でも、プログラム……」
「い・い・か・ら・寝・ろ!!」
「………わかった」
「最初からそうすればいいんだ」
すぅ……すぅ……
部屋に響くのは、遊星の寝息。
すぅ……すぅ……
「はじめからそうすればいいのだ……」
──オレは、お前が心配なんだ。遊星よ……
End
.
[*prev] [next#]