『とりっくおあとりーとです! 兵助くんっ』


「…何それ? なんかの呪文?」



この日の本に住む私ですが、この前図書室で読んだ南蛮書に書いてあったのです。

今日10月31日ははろうぃんの日!



『お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうぞ、って日なんですよ』


「へぇ。 それで、俺のとこには何番目に来たの?」



何番…?


そこ気になるとこなんでしょうか?
今日は最初に雷蔵くんで、勘ちゃんで、次がハチくんだったから…四番目ですかね?

って、あれ…兵助くん怒ってる…?



『四番目です…?』


「はぁ…俺の前に三人にこの格好見られたんだ。 危ないだろ」



『え?』




この格好、て魔女の服のこと…ですか?

兵助くんは肯定すると、溜息をつきながら私に上着を被せた。
何で呆れられてるんでしょう。

この格好…似合ってないかな…。



『…ごめんなさい。 この格好見苦しかったですよね! 着替えてきます』


「え、…違う違う! 逆だから!」


『逆?』




「…そんな可愛い格好、俺以外に見せてほしくなかっただけ//」






っ!!///






『へへへ兵助くん…あ、えと、ごめんなさい//』



「わかればいいよ、わかれば」



どっどうしよう。

こんな展開になるなんて考えてなかったです…!


顔が熱い!//




「はい。 俺にとっての菓子」


『…豆腐はお菓子に入りませんよ』


「いや入る! だから俺はイタズラされずにすむ」



兵助くんはお菓子代わりに豆腐(…これ食べかけ?)をくれました。いちおう貰えたし、イタズラしないであげましょう!



いちおう!




「じゃあ、とりっくおあとりーと」



『え、…ええ?!』


「あ、皆からもらった菓子は無効だからな」



いきなり兵助くんは私にとりっくおあとりーとしてきた。

まさかされる側になるなんて!
今までする側だったから何も持ってないですよ…!



「じゃぁイタズラ決定ー」


『え、あ、どっどうしよ…んぐ!』


「はい、豆腐よく噛んで」



『なっ何するんですか! んっ///』





ちゅ、













(うまかったよ。 ごちそーさま)
(え、あ…うわあああ///)




101009

……………………
拍手夢でした!
あれ、普通の短編より甘いぞ