サンプル2 | ナノ



サンプル2(R18)

「その……い、痛いです」
「悪ぃ。 強く触っちまったか?」
 蘭丸としては感触を楽しむ程度に優しく触っていたつもりではあったが、何分初めて触る春歌の胸だ。 夢中になっている内に強く揉んでしまっていたのかもしれない。 思わず手を胸から離すが春歌から切なそうな声が漏れた。
「ち、違うんです……し、下着の中が……あの……その……」
 たどたどしく紡がれた言葉の意味を理解した蘭丸は思わず口端を上げて春歌を見やると恥ずかしかったのか、顔を埋める様に顔を逸らす。
 ここで要望に答えてやらなければ男じゃない。 春歌の浴衣の開かれた衿から背中へ手を滑らす様に回した。
突然背中に回って来た手に春歌は蘭丸が言う間抜けな声を上げたが、蘭丸は気にせず春歌の下着のホックに手を掛け器用に片手で外す。
「春歌、下着と浴衣上だけ脱いじまえ」
「はっ、はい……」
 蘭丸が春歌の上半身を起こし、ブラを外して浴衣を上だけ脱がしてしまう。 今、春歌は浴衣を腰に巻いているだけの状態になり上半身には何も纏っていない。 また布団に身を沈められれば春歌は何も纏っていない身体を見られてしまう。
 意識した途端胸の痛みよりも見られる事が恥ずかしくなり、蘭丸が春歌の身体を布団へ沈ませた瞬間、春歌は目にも止まらぬ動きで双丘を両腕で隠した。
「あっ……隠してんじゃねえ、見せろ」
「はっ、恥ずかしいです」
 春歌の両腕を取って開かせようとするが、春歌も腕に力を込め開かせない様にする。 男と女なのだから力の差は歴然だが、蘭丸が本気を出せば折れてしまいそうな程の春歌の腕は細い。 蘭丸の優しさを知っている春歌は自分を傷つける事は絶対にしないと確信しており、予想通りに蘭丸は本気の力を出してまで腕を開かせようとはしてこない。
 掴まれた両腕を離され、諦めてくれたのかと内心安心した春歌だったが、身体は離れる事無く覆いかぶさったままだった。
「上等じゃねぇか。 意地でも開かせてやる」
 まるで獲物を目の前にした獣の様な瞳で見つめ、思わず春歌は身体を震わせるが、次に春歌に来た刺激は酷く甘い口づけだった。
 春歌を優しく抱きしめ、少しずつ唇を開かせぬるりと舌を侵入させ、春歌の咥内を優しく犯していく。 春歌はこの優しいキスがたまらなく好きだった。 優しくされている、蘭丸に求められている、そう想うだけで全身の筋肉が弛緩し蘭丸に全てを預けてしまいたくなる、そう思える程のキスだった。
 蘭丸が唇を離すと、既に蕩けきった瞳の春歌が映る。 胸を隠す腕に手を触れるが、抵抗の意思は見られず蘭丸は両手首を取り、春歌の顔の横に縫いとめた。
「……すげえ」
 初めて見た春歌の胸。 下着という吊りがなくなり肉が横に零れ落ちて先程より少し小さく見えるが、それでも保たれている丸い膨らみに蘭丸の興奮が収まる事はない。 胸の中心の赤く色づいた突起は痛いほど張り詰めており、先程触れていた柔らかい胸とは対照的に硬くなっているのが触れなくとも分かった。
「春歌……んっ」
「やぁっ、せんぱっ」
 突起に口づけ舌でぺろりと舐めると春歌の身体が大きく震えた。 蘭丸に両手を押さえられており、口を自ら防ぐ事が出来ない春歌からは甘い声が漏れる。
 一度舐めただけでは物足りず、今度は深く口づける様に突起を覆う。 まるで乳飲み子が母乳を吸うかの如くちゅうと吸い始める。 もちろん春歌から母乳が出るわけではないが、蘭丸は吸う事を止めない。 それどころか軽く歯を立て春歌の胸を攻め立てる。
 もっと触れたいと本能的に感じたのか、春歌の手首から手を離し柔らかな膨らみを下から持ち上げるかの様に揉み始める。 たった布一枚隔てていないだけで、こんなにも触り心地が違うのかと思える程、春歌の胸は気持ちが良かった。
「気持ちいいか……?」
「あっ、分からな……んんっ」
 触れていなかった片方の突起を指で挟むように摘まむと、更に甘い声が漏れた。 初めての刺激に戸惑っているのか漏れ出る声を抑えようと腕を動かす事もせず、蘭丸から与えられる刺激を享受し続けている。
 初めてだからか、まだ直接触れられる快楽を頭で理解出来ていない様で目尻からぽろぽろと生理的な涙を流し、シーツをぎゅっと握りしめる。
 唇を胸から離すと、蘭丸の唾液で先端がてらてらと光っており、先程よりも主張している先端に蘭丸は背筋がぞくりと震えるのを感じた。
 自分の手で恋人が厭らしく変わっていく。 そんな姿に興奮し、早く彼女と繋がりたいと言う欲が深まっていく。
 再び唇を春歌の身体―お腹に落とし、 薄い腹の上を唇がゆっくり下降していく。 臍の辺りで浴衣の帯とぶつかり、春歌の腰に手を回し、帯をするりと解く。 いよいよ春歌を守る砦はショーツ一枚だけになり、蘭丸は最後の砦も取ろうと、ショーツの両サイドに手を掛けた。
「まっ、待って下さい、先輩!」
「何だよ……ダメは聞かねえって何度も言ってんだろ」
「あの、ち……違うんです。 その、わたしだけ脱いで恥ずかしいんです。 せ、先輩も脱いで下さい!」


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