日々徒然



トキヤンデレ
2013/02/24 22:06

「春歌… また音也と話してましたね」
「…っ!!」

部屋で二人きり。 ソファに腰掛け、その上に春歌を乗せ後ろから抱きしめている。 私の言葉に春歌は身体を震わせ、私は春歌が逃げない様に腕に力を込める。

「あ、あれは、仕事の事でお話が…」
「嘘を言わないでください。 音也から聞きましたよ、春歌と仕事以外の事で話をしたって」
「それは…」

音也は学生時代の私の同室だった男だ。 良くいえば裏も表もない彼に話を聞けば正直な答えが返ってくる。
会話した内容は何て事はない友人の間でよくある会話内容だ。 それでも私はこの燃え上がる黒い感情を抑える事が出来ない。

「言いましたよね。 仕事以外では他の男と必要以上に会話しないと…」
「ごめんなさい、ごめんなさい…」

肩を震わせながら私に懇願する春歌。 その顔は見えないが、きっと目尻に涙を溜めているのだろう。 きっとこれから起こり得る事態を想定してからなのか、震えが肩から全身にまで廻っている。

「またお仕置きが必要ですね」
「いや……っ、あ…」

春歌の嫌がる声も無視して、春歌の首に黒革の首輪を付ける。
可愛らしい雰囲気の彼女と反比例したアクセサリとも呼べないその代物に私は酷く興奮する。
春歌の顔だけをこちらへ向かせると、予想通りに目尻に涙を溜めているが、涙が頬を伝い下りていく。
恐怖で歪んだ顔ですら愛しいと思えてしまい、私は唇を重ねる。

「ふぁっ…んん…っ、やぁっ…トキ…んんっ」
「春、歌…」

獣の様に激しく唇を捕食する。 その唇、吐息、全て私だけのものだ。

「私だけを見て感じて…。 本当なら君をこのまま閉じ込めてしまいたいんですよ。 鎖を付けて、他の男が君を見る事すら許せない」
「トキヤ、く…っ」

黒くて深い独占欲。 だけど彼女は私を拒まない。
いつか拒む日が来たらきっと私は……君と共に逝く事を選ぶだろう。




トキ春の幸せな話が書きたい…。
何でこんな酷い話ばっか書きたくなるんだろう。
次は次こそは幸せなトキ春を、目標に頑張ります。




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