全室禁煙 [ 2/94 ]

まったくなんてこった!
ここは俺の家じゃなかったかのか。
違うのか。え、違うの?マジか。え、マジか?

「んなわけあるかああああああ」
「ちょ、叫ぶなうるせえ!」

人が買い物を済ませて帰って来てみれば・・・。
平然と俺の家の俺の部屋の俺のソファーで俺のカップ片手にくつろぐこの男。
パアァウリイイイイイイィイイ
こんにゃろう!この借金王!

「なんでここにいる!ガレーラはどうした!どこから入った!死ね!」
「一気に聞くんじゃねーよ!あと死ねとか言うな!」
「うるせえ口を開くな!」
「なにこいつ理不尽!」

話を聞くに、昼食のために社外に出た途端金貸しが取立てに現れたとか。
そりゃそうだよ、お前が返さないから来るんだよ。
そんな野盗みたいに言うんじゃありません。

「逃げてたらここの前を通ってよ。
チアキなら玄関の鍵かけ忘れてるだろうと思ってな」
「ぶああかちゃんと閉めたわ!俺を何だと思って」
「そしたら窓が開いてた」
「どうしてこうなった!!」

あいつらが諦めるまでいさせろ、じゃねえよ。
お前の尊敬するアイスバーグさんにちくったろうか!
あの鳩を連れた職人に言って金槌投げてもらったろうか!
いやその前に俺がこの手でゴーグルパッチンしてやろうか!

「最後だけ微妙にしょぼいな」
「は!口に出てたか!」
「まあ良いじゃねえか、な、飲め飲め」
「ぐう・・・頂こう・・・って俺んちのじゃあああ」
「なあチアキ、ここ住んでいいか」
「ばかか!」
「住ませてくれんなら借金全部返す」
「はあ!?」

気付けば、腕にロープが絡んで。
もちろん、それはパウリーの袖から伸びていたりするわけで。

「なあ、いいだろ?」


全室禁煙ですが何か?


「(パウリーがなんか破廉恥くさい!)」
「よっしゃ今日は俺のおごりだ!飲みに行くぞ!」
「借金返す気あんのか!」


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