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「・・・連れて行くんですかっポー」

「そんな目で見るなルッチ。
もうすぐ休憩も終わっちまうぞ?いいのか?」

それ、届けてもらったんだろう、とカクの抱えるランチボックスを指さして笑う。
時計を見れば、昼休憩はあと三分と少し。
わ!と慌てる男三人をおいて、アイスバーグはハルアの手を引いて歩き出す。

「アイスバーグさん、既にブルは手配済みです」

「ンマー、さすがだなカリファ・・・!」

「え!ブルさんに乗れるんですか!?」

エニエスロビーでは随分と大人びた面を多く見たが、今は十歳と言う年齢相応の子供のように見える。
目は好奇心と冒険心で輝き、アイスバーグを見上げてありもしない尾をばたばたと振っている。
・・・あら嫌だ、ルッチの変態が移ったかしら。
でもハルアに黒い犬の耳と尾。
・・・似合うじゃない。

「なあカリファ」

「はいなんでしょう」

ひゃああ!と楽しそうなハルアを指さして一言。

「これ飼っちゃダメか」

「セクハラです」

この男、まさかのルッチ寄りだったとは。
ンマー手厳しい!と笑うが、冗談だと言わないあたりどうやら本気だったらしい。
ルッチ、あなたライバルが出現したわよ。どうにかしなさい。

「行くぞハルア!この町は見るものが山積みだ!!」

「はいアイスバーグさん!!」

もうこうなったからには、私も久しぶりのハルアとの時間を楽しませてもらおう。
なんといっても一年ぶり。たくさん声を聞かせてもらわなければ。
さあ、私の名前を呼んで。

「カリファさんカリファさん」

「なあに?」

「いい子いい子、ですよ」

「!!」

何だそれは?とアイスバーグは不思議そうだが、あなたは知らなくていいことだわ。
だってこれは私とハルアだけの思い出だもの。

「してほしそうだったかしら?」

「えへへへ」

あなたって子は本当に。
初めて会った時と変わらない良い子なのね。
そんなことは知っていたけれど、やっぱりあなたは良い子だわ。

「アイスバーグさん、いつものレストランにお子様ランチを用意するよう連絡をまわしてあります」

「え!?カリファさ・・・」

「旗とプリンはあるだろうな?」

「無論です」

「え、ちょっと、アイスバーグさん、カリファさん」

野菜は星と月の形にカットさせて。
プリンの上にはクリームとさくらんぼ。
オムライスのケチャップは『Welcome to W7』かしら。
サプライズに食後に大きなケーキも欠かさずに。
ああ、それまでに造船ドックを回らなければ。
あなたはきっと気に入ると思うの。

そうそう、ブルーノにも連絡しなければ。
あの父親一号は心配性ですものね。
ルッチとカクにも、今日店に行ってもハルアはいないと教えてあげましょうか。
期待しているでしょうけれど、残念ながら今日は私が一緒にいるわ。
この男も一緒だけど、私が守るから心配なんて無用よ?

「おう市長さん!なんだ子供作っちまったか!!」

「違います!!」
「無礼者!!」

「はっはっはっはっはっは!!」



君と私のにどめまして!



「ンマー、これなんてどうだ?」
「アイスバーグさん、それは犬用の首輪です」
「似合うなら問題無いだろう」
「えええええ、アイスバーグさん!?」
「リードもいるか?」
「「セクハラです!!」」

「(まさか本当にルッチ寄りだったとは!)」



あとがき

まさかのルッチさんのお仲間だったアイスバーグ氏。
彼の口調もいまいち分かってないです・・・。
CP9なカリファさんも素敵ですが、社長秘書な彼女は可愛すぎると思っています。
管理人:銘


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