-紙片-

木は(はる)かに(そび)え、(こずえ)に聖なる歌が響く
聖歌は火を(とも)し、いずれ人々の涙を誘う
されど其の輝きは虚しく、月蝕(つきは)みは留まらず
()けた水は流れを生み、木は大樹へと姿を変える

はるかな物語は虚しく(かた)り、
月は蝕まれ涙を流しても尚、共に聖歌を歌わんとす

大地は尚涙を流し、秋は虚しく、春は未だ遠い
火は尚歌い、過ぎた水は(やが)て、すべての月を(しょく)すだろう――

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