「…やってしまった」
ぽとり、下に落ちたタバコは赤い液体によって無事消化される。現状を確認しようぜ俺。
赤い液体は?…血。煩い体育系教師の頭バックリ割れてる。心臓はー…動いたら奇跡だなコリャ。手に持ってるのは?「バールのようなもの」。
結論を言わせて貰うと俺は人を殴り殺した。洒落にならない、人殺しちゃった。
事の経緯はこうだ。俺は生まれつき髪の色素が薄い、そのおかげで黄色に見えるそうだ。そして運の悪いことに俺はぐれています。不良ならばタバコ位嗜んでいるかもしれない、そしてチャラチャラヘラヘラしている癖にテストは上位。目を付けられるには最高の条件がどんぴしゃり、イヤって位揃ってる。だから放課後に体育教師に呼び出されたわけだ、後者裏に。
あとは簡単。態度を改めない俺に激怒した奴はその辺に落ちていたバールのようなもので殴ろうとする、が俺は華麗に攻撃を避けて逆にバールの(略)で脳天をスイカより上手くかち割った訳だ!…アレ?この話聞く限り100歩譲ったとしても俺が100%悪い感じにしか聞こえねぇ不思議!
「じゃなくて!ヤベェよなコレ…誰かに見付かったらワイドショーにでかでか取り上げられっぜ…!?」
もしも死体が見付かり挙げ句の果てにワイドショーに流れたら?少年法に引っかからなくてもお袋はひっくり返り親父はマジ切れ、暴君には面倒掛けるハメになる。
「暴君にゃバレたらヤベェ…でもワイドショーには出たくない…クソッ、どうすりゃいいんだ!」
「どうしようもないっちゃ」
「ッ誰だ!…って、えー?」
「げっ、お前かよ!」
じゃりん。小石を踏む音と奇妙なラムちゃん言葉が聞こえたから振り返るといつもの服ではなく、いなかっぺ大将みてぇな格好をした式岸軋騎が居た。釘バット持って。
「なんでお前此処に居るの?つか今日暴君に呼び出されてた?」
「まさかと思って来るんじゃなかった」
「磯野野球しようぜ!ってか?」
「…はあ、仕方無い。ソレ処理してやるから付き合え」
「ん、了解。どこいくの?」
「零崎一賊の所」
「へー…ハァ!?軋騎それマジで言ってんのか!?」
「あぁ。ちなみに俺、零崎軋識。誰にもバラしてないからバラすなよ」
念を押されて俺は黙った。零崎一賊…話には聞いていたがまさかコイツ、《仲間》と零崎掛け持ちしてたなんて…仕事が出来る男カッケー!
「あのさー軋識」
「なんだっちゃ」
「ラムちゃんェ…じゃなかくて俺の名前も付けてくれよ!」
「俺で良いのか?」
「あぁ。よろしく」
「じゃあー、」
俺は生まれ変わった。
1度目は暴君に拾われた時。
2度目は零崎逆識になった時
2度あることは3度ある、何て事は…無いよな?
そしてこちらへ、
(俺の名前は"零崎逆識")
―――――
人生三昧番外編、逆識君が零崎になった1周目の話です。書く予定が無かったのでいい機会かなーと。こんなんですみません…
書き直し・お持ち帰りはただおきさんのみでお願いします。
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