「なぁなぁ頼知ィ聞いてくれよ」
「なんだよ逆識」
「俺友達できた」
「…俺が悪かった。この酒で上がろうぜ」
「俺が酔ってるとでも言いてぇのか?あ?」
「悪かった悪かったってばごめんなさい許して下さいハリセン仕舞って下さい」
「分かればいいんだ」
「で、どんな子?お前と友達とか…」
「可愛い子2人とモジャモジャが1人だ」
「…性別と年齢も教えようか」
「年齢は男2人と女の子1人に、年齢はー…多分5歳と10歳位かもしれん」
「それってロリコンと言うかペド」
「なんかこきゅうしたくなってきた」
「ウワァなんでもありません!」
春休みもそろそろ終わり。俺達家賊は皆で京都の方へ帰っていた。
澄百合行ったり嬢さんの所へ行ったり潤ちゃんの所行ったり…大人達も満喫してるし、子供組は骨董アパートの方で色々楽しんだりしているみたいでお兄ちゃんホッとしたよ。俺は零崎が壊滅状態に陥った後は十三階段と≪仲間≫をふらついていた事が多かったので、今でも頼知や狐の旦那辺りと飲みまくっている仲だ。
「そうだ最近るれろちゃんとか頭巾ちゃんとかに会ってないんだけどさァー元気なのあの可愛い子達は」
「元気だよ。てか会ってないの?」
「あん。昨日やっと崩子ちゃんと萌太君に会ったくらい」
「ほうこ…あぁ、闇口のと石凪の家出っ子」
「そうそう。妹と弟の様子見に行ったらよ、たまたま会ってさ」
「何気に人脈凄いよなお前」
「俺の携帯のアドレス帳凄い事になってるぜ?見る?」
「見る見る…うっわ、見事に裏の有名人ばっか…ん?え?ちょ、コレ…」
おっちゃんもう1杯。この辺の屋台は何も言わずに酒を出してくれる辺りが俺は好きだ。焼き鳥片手に酒を煽る俺の隣で何やらブツブツ言いながら画面をスクロールさせている。そんなに血走った目で何見てんだコイツ?
「オ、オイお前どういう事だ!」
「なにが?」
「この携帯なんでこんなに女の子のメアドと番号入ってんだよ!?」
「下さいってお願いしたりとか逆ナンされたりとか…」
「何気に一般人のもあるじゃん!なんで!?」
「声かけられて?交換するだけならいいやって。まさか頼知お前…」
「笑ってるだろ。今絶対笑ってるだろ」
「まさかるれろちゃんのメアドも知らないの?」
無言の彼、俺はそれを肯定とみなした。
いやぁ最初あった時からウザいなぁとかチャラいなぁとしかおもってなかったし、≪1週目≫の死にっぷりを聞いて「コイツはへたれている」と思ってたがまさかここまでだったとは…
「おい笑っているだろ!」
「そんな事ブッフ、十三階段のメンバー同士なのに…っひひひ」
「逆識!」
「ひゃっはははははははダッセェ!」
奇野頼知。正直コイツは…とてもからかい甲斐があって俺は好きだ。
バカとアホの違いって何
(やっぱり裏が大好きです)
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