「なぁなぁ逆識、お前今日やけに苛立ってね?空気ピリピリしてんだけど」
「乙女のお肌にはちょっときつすぎま…すみません言い過ぎました。だから睨むの止めて下さいよう」
いらいら。むかむか。
「曲識はバーに居るから駄目だから…って何話してるっちゃか?それと逆識煙草吸いすぎっちゃ」
「あああああノイ!?なんであれだけ言ったのに煙草なんて吸ってるんだい!親から貰った大切な体なんだ、もっと大事にしなきゃ駄目だろう!」
「兄貴刺激すんなバカ!今逆識機嫌超悪いんだからよ!」
昼間の出来事が妙に頭の中を繰り返し流れていく。二回目の人生を歩んでいるから精神が落ち着いてるなんて、ありゃウソだ。じゃあなかったら、俺は今こんなガキみたいにふて腐れる訳がない。
「え、ノイ悩みなんか何時でも何処でも何でも良いから、そういう時には僕に言えば何時でも相談してくれれば良いのに!あ、もしかして思春期?うふふふふノイも大きくなったねぶはっ」
「黙るっちゃ」
「…喧嘩売られた」
「「「はぁ?」」」
「どういう事だい、ノイ」
「珍しく放課後まで居て、煙草吸って帰ろうとしたらばきんっていう音聞こえてよ。俺の嫌いなタイプが居た。で、一悶着した」
ふー、息を吐きクールダウンを目指す……失敗。無理だった。家で煙草を吸うと抗議の声がうるさいのでどうにもならない。酒も今日は駄目。あぁ、しんどい。
「うわぁー…よく耐えられましたね」
「零崎しなかったんちゃか」
「そりゃ苛つくわな」
「だからもう寝る。はあああああ、殺したい。今すぐあの顔ぐっちゃぐちゃに潰してやりたい。圧死か?いや轢死、いや圧死か、バラす、アイツは俺が解体してやる殺す」
「…みんな、避難準備した?」
家賊と最後に話したのが7時。帰って風呂入って寝たのが11時。そして今学校へと行き―――
「大変だ!山本が飛び降り自殺するって!」
「…んぁ?」
昼休み、駆け込んできた男子生徒に寝てんの邪魔された。何、自殺?どうやらその「山本」っつー奴は、昨日腕を折ったのがショックで飛び降りをしようとしているらしい。ハッ、馬鹿馬鹿しい。そんな奴の面を見にでも行きますか。つか何か聞いたような名前?
サボりは屋上にて
(屋上と言えば色々定番だよな)
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