怪文書悟

「なあ、なんでお前、今日は俺に素っ気ないの? 昨日までは普通に喋ってたじゃん。なのに急によそよそしいし、俺が菓子やるっつっても要らないとか言うし……。折角お前が好きなヤツを土産に買ってきたってのに、無駄になったしさあ。俺、お前に何かした? ……何も無い、ってそんな訳ねーだろ。嘘つくなって。お前が嘘つく時の癖、俺知ってるからな。だから観念して本当のこと言えよ。…………え? 俺の婚約者が、お前に接触してきたの? しかも俺に近付くなって言ってきたって? ……はー……マジかよ、最悪。ちょっと釘刺してくる、っていうか破談にしてやろ。え、何? それは可哀想だって? 可哀想なのは突然好きな子に素っ気なくされた俺なんだけど。……うん、そうだよ。俺はお前が好き。だからあんなに優しくしてやってたんだよ。今更気付いた? おっせぇ。お前以外みんな気付いてるっての。だからアイツもお前に接触してきたんだろうな。んで? どうなの。俺と付き合ってくれんの? ……って、人生で一回ぐらい言ってみたいよな、傑」
「そこで私に振るのはやめてくれ」



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