自明灯
「やっぱそうなるんだなァ」
あーめんどくせ、とつい本音が口から飛び出した。俺の記憶通りに天内が泊まっていたホテルは爆発したし、その後登校した天内を追うように中学校に呪詛師の襲撃。最終的に黒井は拉致られて沖縄に飛ばされてったし、それを追って護衛二人……五条悟と夏油傑と、天内も沖縄に飛んでいった。
恐らくだが、沖縄で黒井や護衛達と遊ぶ、というのが天内に必要なんだろう。ああして近い年代のヤツや黒井と心置きなく遊ぶ経験が無けりゃ、天内はきっと何の未練もなく天元サマとやらと同化する。ああ見えて天内は責任感が強いからな。
……そして未練が出来てしまった天内を目の前で殺されたからこそ、夏油傑の心にヒビが入る。あとはちょいちょいと非術師の汚ねえ所や仲間の死を見せたら、夏油傑は簡単に呪詛師に堕ちるだろうよ。あいつも天内と同じく責任感が強えから、庇護の向く方向さえ変えちまえばいい。
そんで、だ。夏油傑が呪詛師に堕ちたからこそ、五条悟は呪術界のあり方に思うものができて教師という道を選ぶ。そして一〇年後に宿儺の器と出会うのだ。五条悟が教師でなく普通の特級呪術師として各地を飛び回っていたら、宿儺の器は普通に死刑にされて終わっちまう。だから五条悟は教師である必要があった。
ここまでの一連の流れは、恐らく世界に必要な流れだろ。両面宿儺の器が殺されずに指を蓄える、という状況がどうしても外せない。だから五条悟は教師にならなきゃなんねえし、アイツの正論嫌いを変える程の衝撃を与える為に、夏油傑は呪詛師に堕ちる。で、その切っ掛けは生きたいと願った天内の死で、それには沖縄が必須。マ、全部俺が適当にでっち上げた仮定の話でしかねえが。俺の前に津美紀やその母親が現れたのも多分その一環だろ。両面宿儺の器を助けたいと願う伏黒恵の思想には、伏黒津美紀が深く関わっている。つまり恵には津美紀が必要な訳だが、別に津美紀の母は必要ないから、俺が再婚しないという選択肢を取れたんだ。因果律だかなんだか分からねえが、世界の決められた大筋から離れずに、決定的なポイントだけ押さえとけば割と自由に出来る……筈。だって俺再婚してねえし、天内を暗殺しようとしてねえ。
で。その決定的なポイントってのはそん時にならなきゃ分からねえ。……まあ天内を死なせず、夏油傑が呪詛師にならない……ってのは微妙なトコロだが、まあ五条悟が最強になって教師になれば良いんじゃないか。希望的観測だが、あながち間違いではないと思いたい。あと夏油傑を乗っ取る脳みそがなんかしてそうだし。
「ふあ……だる……」
俺がやってる訳じゃねえのにアイツらが沖縄なんてピンポイントに飛んでったから、結構この考えは正解に近えと思うんだよなァ。だから五条悟が襲撃を受けるのは今俺が見下ろしてる高専の結界内だろうし、俺が持ってる天逆鉾じゃない別の手段でアイツは瀕死に陥る、筈。……なんか一周回って自信無くなってきたが。
ま、今も何人か高専の結界の外で待ち伏せしてやがるから、どうにか攻撃を通すんだろう。面白い事に一切呪力や気配といったものが感じられねえから、こっちに戻ってきた五条や夏油は気付けねえだろうな。俺は鼻が良いから人間の匂いが複数するから気づいたけどよ。どんな術式で呪力を消してんだろうか、と考えながらアイツらが高専へと戻ってくるのを身を隠しながら待ってるものの、まーこれが暇で暇で仕方ねえ。マジで頭を回転させとくしかやる事が無え。例えば、どうやって五条悟を殺すのか。どうやって夏油傑を突破して天内を殺すのか。
どうやって、俺を殺すのか。
「皆、お疲れ様」
「これで一安心じゃな!!」
「……ですね」
雲見ながら頭を働かせている間にアイツらが高専に帰還した。
ホッとした様子の天内と黒井とは対照的に、五条悟と夏油傑は非常にくたびれている。五条は兎も角として、夏油も?……考えられるのは俺の記憶以上に五条悟を疲弊させて、確実に天内を殺す為に襲撃を増やした、だとか。天内だけじゃなく、これを機に超高額賞金首である五条も殺そうと考えた、ってのも割と有りそうだ。呪詛師ってのは欲深いから、二兎を追うのは考えられる。めんどくせえ奴らだな全く。窶れた顔が隠し切れてねえ五条と夏油が互いに労りあって、天内にちょっかいを掛けた後、五条悟の無下限呪術が解かれた。さア、どうやって五条悟を殺す?
「んじゃ、天元様のとこ行くか」
術式を解いた開放感からか、テンションが上がった五条が意気揚々と歩き出そうとして。瞬間、銃声とデケエ破裂音が響き渡り、五条が崩れ落ちた。
成る程、散弾銃とスタンガンか。気配諸々を感じさせない、って術式は呪具にも適用されるみてえだな。便利で羨ましい。に、しても随分効率的なやり方だ。脳みそを使って術式を回す側からすりゃ、電撃で脳みそが使いモンにならなくなるのは最悪だ、麻痺すんだからよ。五条家を敵に回すだとか一切考慮してねえ、確実に殺すやり方だ。
そして、追撃とばかりに未だ倒れたままの五条に向けて襲撃者が銃を放とうとした所で、隠れてた所から飛び降りてサクッとそいつの首を掻き切る。んで、そのまま天内を狙ってた狙撃手に投げナイフ。後もう二人隠れてるヤツは拳銃で一発ずつ。ほら、もう四人死んだ。呆気ねえな。残すは後一人だが、この場所から狙える位置じゃねえのが面倒くせえ。
「よう、天内。あと黒井サン」
「ふ、伏黒!!!貴様いたのか!!」
「金貰ってんだから居るに決まってんだろ。オラ、いつまでへばってんだ最強くん。さっさと起きて反転術式でも使えや」
べちゃっと血溜まりに倒れてる五条を引っ掴み、夏油に投げ渡す。夏油は瀕死の親友の乱雑な扱いに文句を言いたいが、自分が反応できなかった襲撃者を殺した俺になんも言えねえ……って顰め面をしている。思いの外理性的で何より。
「……アンタ、どっかで会ったか……?」
「ナンパしてねえで傷どうにかしろよ」
「悟、今は術式に集中するんだ。……あの、貴方に任せても宜しいんですよね」
「おー。任せとけ」
散弾銃が割と広範囲に当たったのかどんどん血が出てる阿呆を一瞥してから、高専の結界の外へと目を向けた。さっき殺したのは普通の雑魚だ。気配と呪力はまだ消えてるから、残ってんのが呪詛師だろ。
守り辛えから一箇所に固まっとけよ、と四人を集めつつも姿の見えない呪詛師に神経を尖らせていると、よっぽどの秘策があるらしいそいつが姿を表した。どこにでも居そうな、服装のセンスがねえ呪詛師だ。
「お前がいると思っていたよ、禪院甚爾」
「もう禪院じゃねえ、今は伏黒だ。……んで?俺に対する切り札はなんだよ」
「ハハハ!そう慌てるんじゃない。お前の事だからもう気付いているんだろう?もう一人の方はうまく隠れられたが、そもそもの本命は捕らえられた。さあ、交渉といこうか」
嫌味ったらしい笑顔のそいつが木陰を指差すと、そこからもう一つの襲撃者がゆっくりと現れる。急に気配が増えやがった。転移使えんのか……ややこしい。
そして案の定、そいつの腕の中には恵がいた。ご丁寧に切れ味の悪そうなナイフを突きつけている。
背後にいる黒井が息を呑む音が聞こえたが、そういやスーパーで恵と会ったことがあったな。えらい悲痛な声も出してるが、そもそも予想の範疇だから問題はない。俺を殺すなら、俺が自分で死ぬぐらいしか方法はねえんだ。だったら俺を自決させる為の手札をアイツらは揃えるだろう。故に、恵が人質になった。分かりきってた事だろ。
万一、津美紀が人質になった場合が困るから、わざわざ恵にタンスの呪具を使えって言ったんだし。相手がそう来るって分かってたんだがなあ……。いざ息子が人質に取られてみると、分かっていても焦りが出る。どうにかできる様にしていても、気持ちの良いモンじゃねえ。前の記憶が生えてきたって俺は伏黒甚爾なんだし、なんだかんだでどうとも思わねえとか考えてたんだが。……次から絶対にしねえ様にしよう。
「お前の息子を殺されたくなければ、その持ってる銃で自決しろ」
「天内を殺せとは言わねえんだな」
「星漿体はタダのガキだから殺し方は自由だ。だがお前は普通じゃ殺せないだろう」
呪詛師の言葉に対する後ろの四人の動揺が伝わる。アイツらは沖縄で黒井を運良く救出できたが、本来人質が取られりゃこんなモンだ。
さて。
わざわざ恵を人質に取らせた理由は至極簡単。五条と恵を出会わせる為だ。ここで恵が人質に取られず俺が普通に生き残った場合、俺は全力で禪院から恵を守る為に、高専に恵を所属させない選択肢を取るしか無え。が、ここで恵の存在を知らせておいたら、万一俺が死んだ時に五条を恵の後ろ盾にできる。死ぬ前に、おまえを助けたんだから恵を任せるとでも縛りを掛けりゃ良い話だしな。俺が死ななかった場合もその縛りを掛けるつもりだし。
「俺が死んだ後、ガキに傷一つ付けねえって縛りを結ぶんなら構わねえよ」
「もちろんそのつもりだ。禅院の血を引くガキだから丁重に扱うさ」
「ん、成立したな。……はァ。恵、聞こえてっか?」
俺の呼びかけに、恵が小さく頷いた。
思うに、伏黒恵と言う人間はポテンシャルだけで言ったら五条悟を超えている。親の欲目ってのも多少あるかもしれねえが、それを抜きにしたってたいした才能だろう。なにせ恵は高校一年生の時点で、不完全ながらも領域展開を会得するのだ。術式の最終段階であり、習得できる者がごく僅かな術式展開だぞ。それを一六のガキが不完全であっても取得するなんざ、並大抵じゃねえ。
それに五条悟が言っていた様に、十種影法術自体が無下限呪術と六眼に対抗できる可能性を秘めてんだ。あと両面宿儺に目を付けられたりするし。マ、何が言いてえかと言うと伏黒恵は強い。
「心配すんな」
銃口を米神に向け、引き金に指を引っ掛けた。後ろから天内の泣き声が聞こえてくるし、夏油の焦りも伝わってくる。そのまんま大人しくしておいてくれよな。下手に動かれた方が恵が危ねえんだし。ガキ共に動くなよと伝えてから、深く息を吸い込む。俺が緊張してるとでも思ってくれたら万々歳だ。
襲撃者共が、俺がちゃんと自決するかを注視していて、内心ほくそ笑む。もっとちゃんと俺を見とけよ。本命は俺じゃねえ。緊張した面持ちで恵の指が組み上がり、口を開いた瞬間に俺は引き金を引いた。
「玉犬」
恵が己が式神の名を呼ぶ。同時に弾丸を頭を逸らして避けつつ、恵の影から飛び出した式神がナイフを持っていた襲撃者の腕を噛みちぎるのを見て、思わず笑顔になった。ははは、流石俺の息子だ。よく飼い慣らしてる。恵の術式に驚き、ついでに弾丸を避けた俺にも驚いている呪詛師と距離を詰め、そいつが何かしでかす前に顔面に隠し持ってたナイフを突き刺す。そのまま恵を抱き上げて、もう一人の襲撃者の米神に銃をぶっ放した。
ふう、と一息吐いて周囲の気配を探ってみたが、もうこれ以上襲撃者は居ねえみたいだ。
「良くやった、恵」
「ん」
「怖かったか?」
「んーん」
「へいへい。今晩はオムライスにしてやるよ」
俺の首にしがみ付いてる恵をぎゅうと抱き締める。子ども体温があったけえ。怖くなかったって言ってる通り、震えもしてねえし半泣きにもなってねえ。多少緊張はしてたのか口をへの字にしてるぐらいだ。ガキのくせにいい具合にイかれてる。こりゃいい術師になる訳だ。
「ふ、伏黒ぉ!!」
「うわうるさ」
「来るのが遅いの!ご、五条が怪我したでしょ!!」
「……いやぁ、まさか五条の坊主があの程度の三下に遅れを取るとは思わなくて、なァ」
敵が居なくなるや否やこちらに駆け寄ってきて、ぽかぽかと俺の腹を殴って戯れついてくる天内を担ぎ上げた。そして未だ血溜まりに沈んでいる五条の近くまで移動する。俺が顔を覗き込むとウゲエと顔を顰めるあたり、思ったより元気そうだなコイツ。天内を地面に下ろすも今度は泣き喚きながらしがみ付いてくるモンだから、もう好きにさせてやる事にした。マジで俺に懐きすぎて意味がわからねえ。護衛しながら遊んでやったぐらいなんだがな……。
「伏黒さん、その、恵くんは?」
「ケロッとしてやがんぞ。なァ、恵」
「玉犬つよかった」
「良かったな」
「ん」
しがみ付いてる天内の頭を適当に撫でていると、スッと寄ってきた黒井が恵の顔を覗き込んできた。心配してくれてるみてえだが、マジでなんともなさそうなんだよ。人死んでんのに。……俺の血だろうな、恐らく。恵はそれよりも血だらけの五条が気になるらしく、俺の髪を引っ張ってアイツを指差す。そんで、シラガ、なんて身も蓋もねえことを言うモンだから思わず笑っちまった。
「……わらうなクソやろう」
さっきよか幾らか血色の良くなった五条悟が憎まれ口を叩く。そんくらい回復してりゃ心配ねえだろ。夏油の方も調子が戻ってきた五条の様子に安堵の溜息を吐いていた。その後、泣いている天内と五条を見比べて、夏油は自分の髪を掻き乱した。あと、若干苦笑している。……ん?
「……こんな状況だと格好付かないけれど、理子ちゃんに尋ねたい事があったんだ」
「ぐすっ……わ、私に?」
「君と会う前に悟と話し合いは済んでる。君がもし天元様との同化を拒んだなら、天元様と戦う事になっても君を同化させない」
「え……」
「理子ちゃんが選んでくれ。悟が負傷して私も敵に反応できなかった手前、信用できないかもしれない。だけど、君の未来は私達が保障するから」
お、なんか良い話が始まった。
俺がいても邪魔になりそうだ、と恵を玉犬に任せて、殺した襲撃者共の後片付けに向かう。割といい装備品を使ってるし、もしかすりゃ盤星教以外にも後ろ盾があったのかな、こいつら。散弾銃だけじゃなく自動小銃まであったから、これ幸いと格納庫呪霊に武器を詰め込んでいく。呪具なら俺が所持してるヤツのが良いのが多いだろうが、こういう小火器は有ればある程役に立つ。基本的に消耗品だしな。今度アメリカに行って銃弾とか仕入れねえと。
ぐずぐずと泣きながら心情を吐露している天内の声をBGMに、パパッと死体をまとめて積み上げる。一応恵から見え辛ぇとこに置いときゃ良いか。……気持ち悪ぃ呪霊を見慣れているせいか恵はこういうのを見ても動じないが、見せないに越した事はねえ筈。今更感しかねえけど。
「もっと皆と……一緒にいたい」
「理子様……」
「もっと皆と色んな所に行って、色んな物を見て……もっと!」
「……うん、分かった。私達じゃ頼りないかもしれないけれど、君を守るよ。ね、悟」
「もう油断はしねー」
黒井と一緒になってわんわんと泣いている天内を見て、それから何故か俺に目線を寄越してきた五条悟と夏油傑を見つめ返す。五条の方はまだフラついてるが普通に立ててんじゃねえか。回復はええな、化け物かよ。というより、俺に用事でもあるのか。玉犬に乗っかって俺を待っている恵の方へと戻る最中も、あいつらは俺を見ながらどうする、なんて言い合ってるし。……五感が強化されてっからこそこそ話しても全部聞こえんだよなァ。
「おっさん、アンタはどうすんの」
「あ?どうすんの、って何がだよ」
「……貴方は理子ちゃんの護衛だったと聞いてます。つまり、彼女を同化させるのに積極的になる理由はない、と判断しても良いですか」
「あーそういうことか。その判断で良いぜ」
成る程な、俺が敵に回るのは困るってか。……そりゃそうだな。
俺の返答を聞くなりどこかホッとした顔になったガキ二人は、これからどうやって天内を守っていくかと話をスライドさせていった。えらい真剣な顔で話し合ってるが、そこまで気にしなくても良いと思うんだがな。なんてったって、五〇〇年に一度の同化というこの儀式。絶対に成功させるために、呪術師ならば非道な事にだって手を染めてるに違いない。例えば採取しておいた天内の細胞を培養させておいて、中身が空っぽの器……星漿体を用意しときゃ良い話だ。オリジナルの天内が同化すりゃそれに越した事はねえが、スペアだの何だの、他の何かを用意していない訳が無え。だから、そんなに鬼気迫った様子で頭を捻る必要はねえだろう。
「悟、傑。そう心配する必要はない。天元様の同化に関しては、こちらがどうにかする」
「夜蛾センセー?」
「え?」
「それより伏黒。悟が負傷してるが?」
「死んでねえから良いだろ。アンタの依頼は“死なねえようにしろ”だったじゃねえか」
急いでやってきたらしく、息を切らした夜蛾が俺を睨みつけるが知ったこっちゃねえな。半分死んだおかげで最強が反転術式を覚えたんだからトントンだろ。
「屁理屈を……。まあいい、報酬は後日渡すからもう帰れ。部外者に聞かせる話じゃない」
「その部外者を雇ったのは誰だっけなァ。マ、大人しく帰ってやるよ。じゃあな、黒井サン、天内」
キョトンとしている二人に適当に手を振って、足元の恵を抱えて高専を後にする。さて、これで俺が本来死ぬ筈だった死線は乗り越えたと言っていいだろう。念の為数週間は普段以上に警戒し続けるつもりではあるが、問題ねえ筈だ。五条悟は反転術式を覚えて最強になる足掛かりを掴み、けれども天内も黒井も死んでねえし、夏油傑に罅は入っていない。うん、俺の思い通りの未来に進んでくれた。
あと俺が手を出す必要がある事象は殆ど無えだろう。適度に恵を鍛えて、津美紀が呪われるのを阻止するぐらいか。
……なんて人生が簡単にいく訳がなく。
「今日から臨時で体育教師に雇われた伏黒甚爾だ。死なねえ程度に鍛えてやるから覚悟しとけクソガキ共」
「げえ!!おっさん!!」
「……うわ……最悪だ……」
「クズ共知り合いなの?」
なんか知らんがいつのまにか高専の臨時教師をやる羽目になっていた。
prev/next
[Back]/[Top]