Ending is beginning -終わりは始まり-/7000Hit記念(にわなずな様リクエスト)



-second-


日曜日。
差し入れやタオルを詰め込んだカバンを手に、私は会場にきていた。
靖友くんの話通り、大きいレースらしくたくさんの人で溢れている。
ここから寿一くんを探せるだろうか。
早めに来たものの、あまりの人混みに不安になってきた。
部外者は入れない場所も多く、スマホ片手に私はうろうろと歩き回っていた。
電話をしようか、でもレース前にしたら迷惑かな……。
どうしようか迷っていると、後ろから肩をポンポンと叩かれた。

「雛美じゃないか。」

その声に振り向くと、懐かしい顔がそこにはあった。

「隼人くん!」
「どうした、そんな泣きそうな顔して。」

くすくすと笑いながら頭を撫でてくれる彼が、今の私には神様に見えた。
隼人くんに聞けば、寿一くんの居場所がわかるはず。
私の胸は弾んだ。

「ごめんね、寿一くんを探してて……どこにいるか知ってる?」
「寿一か?あぁ知ってるよ、でも今は……。」

言葉を濁す隼人くんの目は泳いでいて、私を見てくれない。
レース前に集中してる心を乱すなと言うことかな。
私は自分の行いが恥ずかしくなった。

「あ、ごめんね。レースの後にするよ。隼人くんも出るの?」
「あぁ。応援してくれるのか?」
「うん、もちろ……」

にっこり笑う隼人くんの後ろに、見えた金髪。
見間違えるはずがない、寿一くんだ。
私は嬉しさのあまり、さっきの思いが吹き飛んでしまった。
気づけば足は走り出していて、愛しい名前を呼んでいた。

「寿一くん!」

後ろから、隼人くんの"雛美"と言う呼び声が聞こえるけど私にはもう寿一くんしか見えない。
振り向いた金髪はやっぱり寿一くんで、私を見つけると目を丸くしていた。
駆け寄って抱きつくと、久々の寿一くんの匂いに自然と頬が緩んだ。

「雛美?どうしてここに」
「メールしたでしょ?靖友くんが教えてくれて、応援にきたんだよ。」

いつもなら笑ってくれるはずの寿一くんは、ちらりと横に目をやると私を引き剥がした。
人前だったからな、そう思い寿一くんの目線の先を追うと怖い顔をした女の子が私を睨みつけていた。

「寿一、だれなの?」

私以外の女の子が、寿一くんを名前で呼んでいることに心がズキリと痛んだ。
寿一くんも、気まずそうにして何も言ってくれない。
紹介してもらえないのかな、自分からした方がいいのかな。
どうしようか迷っていると、後ろから腕を引っ張られた。

「雛美、話はあとでしよう。それより靖友の話聞かせてくれよ。寿一もそれでいいだろ?」

隼人くんはにっこり笑うと、有無を言わさず私を引っ張って歩き出した。
私はこの顔を知っている、隼人くんの作り笑い。
自分じゃどうしようもないとき、笑ってごまかすためにこの顔をする。
隼人くんにとって、私が寿一くんに会うことはそれ程までにイレギュラーなんだろうか。
私の中で、ぐちゃぐちゃの感情が渦巻いてしまう。
寿一くんから随分離れると、隼人くんがため息をついた。

「悪いな、雛美。レースが終わったらきちんと話をさせる。だから今は、そっとしておいてくれないか。」
「今じゃ、ダメなのね?」

困ったように笑うのは、イエスということだろう。
何がどうダメなのかはわからない。
だけど、レースを台無しにするわけにはいかない。
ずっと会いたかった、やっと会えた。
あともう少しの辛抱で、寿一くんと話ができる。
私はそう自分に言い聞かせた。

「わかった。」
「雛美は、お利口さんだな。」

そう言って頭を撫でてくれる隼人くんは優しい。
だからつい、八つ当たりをした。

「寿一くんのためなら何でもする。今は寿一くんのレースのためだから我慢できるの。」

隼人くんは小さく"ごめんな"と謝った。
ごめんなさい、謝るのは私の方なのに。
八つ当たりだとわかって謝れないのは、このぐちゃぐちゃの感情のせいだろうか。
涙が一筋頬を伝った。

「雛美の考えてることは大体わかるよ。俺に八つ当たりしたと思ってるんだろう?……俺も同罪なんだ、罰は受け入れるさ。」

ヌルいくらいだ、そう言った隼人くんの目はとても悲しそうで辛そうで。
私はそれ以上聞くことができなかった。





レースは知らない人が優勝した。
レース前に会ってしまったのがいけなかったのだろうか。
集中を切らせてしまったのだろうか。
自責の念に囚われていると、後ろから肩を叩かれた。
振り向くと、人差し指が頬に刺さる。

「引っかかってやんのォ。」

楽しそうに笑う靖友くんは、私の頬をそのままプニプニと突ついた。
こんな小学生みたいなことするなよ、そう思いつつもささくれ立った気持ちが少し和む。

「靖友くん。久しぶりだね、おつかれさまー。」
「アンガトネェ。」
「何位だったの?」
「ッセ。」

ちょっと拗ねたように唇を尖らせる姿は、やはり少し幼く見える。
変わらないその姿に、私はホッとした。
レースが終わるまで時間を持て余しているのか、靖友くんは色んな話をしてくれた。
あえて今日のことに触れないのは、きっと彼なりの優しさだろう。
もしかしたら、本当は座って休みたいのかもしれない。
今私と話してくれていることすら、彼の優しさからくるものなのかも。
そう思うと、急に申し訳なくなってきた。

「靖友くん、疲れてるでしょ?休んできていいよ。」
「あー別にィ。つか、この後何もすることねェし。」

これ以上何かを言っても、気を使わせるだけだろう。
私は素直に、会話を楽しむことにした。
暫く話していると、視界の端に隼人くんが映った。
あちらも私に気づいたようで、軽く手を振っている。

「雛美、待たせたな。」
「よォ、新開。」
「靖友も一緒だったのか。」
「うん、大学の話とか聞かせてもらってた。もう話出来るの?」
「あぁ、寿一を待たせてある。これるか?」
「うん、行く。靖友くんごめんね、私ちょっと寿一くんと話があるから。」

隼人くんに手を引かれて歩き出すと、靖友くんが隼人くんの手を掴んだ。
その目つきは、何だかとても怖い。

「なァ、新開はいいのかよ。」
「なんのことだ?」
「福チャンと雛美チャンの話、新開は聞くんだろォ?」
「……俺は同罪だからな。」

そういって隼人くんは私にちらりと目線を送る。
”同罪”と繰り返されたことに、私のぐちゃぐちゃな感情がまた沸き立つ。
もし何かあったとして、判断を仰ぐのには第三者が必要かもしれない。
巻き込んでごめん、心の中だけでそう謝った。

「靖友くんも、来てくれる?」
「雛美……?」
「寿一くんと隼人くんが同罪で、私に対しての罪があるっていうなら。当事者よりも第三者がいたほうがいいよ。」
「雛美チャンがこう言ってんだ、俺も連れてけ。」

困ったように私を見る隼人くんは、ため息を一つついた。
小さく漏らした言葉は聞こえなかったけど、きっといい意味じゃないだろう。
隼人くんの目が、とても悲しそうだったから。






少し離れたテントに行くと、懐かしいあの髪色が目に入る。
走り出したい気持ちを抑えて近づくと、先ほどの女の子が寿一くんの隣に座っていた。
嫌な予感がして、鼓動が早まる。
息が、出来ない。
立ち止まってしまった私の背を、靖友くんが軽く叩いた。

「雛美チャンくれぇなら俺が止めてやんよ。」

私の予感が伝わっていたのだろうか。
もしかしたら顔に出ていたのかもしれない。
でもその言葉に、救われた。
何かがあったとしても、靖友くんが止めてくれる。
私は大きく深呼吸をして、寿一くんに近づいた。

「寿一くん、おつかれさま。」
「あぁ、ありがとう。」
「それで、話って何?」

寿一くんは隣の女の子に目をやると、隼人くんを見た。

「寿一、もう無理だ。」
「……そうだな。」

何のことかはわからない。
でも、悪いことなのは確かだろう。
寿一くんは女の子に外に出るよう促したけど、女の子は一歩も動こうとしない。
隼人くんの”関係あるからいいだろ”という言葉を皮きりに、女の子が話し始めた。

「私、寿一と付き合ってるのよ。元カノの分際で応援にくるとかストーカー?マジありえないんだけど。いい加減諦めたら?」

寿一くんと隼人くんの制止もむなしく、女の子は話し続けた。
私はいつの間にか、寿一くんの彼女ではなくなっていたらしい。
予想は悪い意味で的中してしまった。
ただ聞きながら茫然と立ち尽くす私の頭に、パサリとタオルがかけられた。

「福チャン、新開。とりあえずその女どっかやっとけよ。」

靖友くんが、私を少し後ろに引き寄せた。
その瞬間、私は足元に出来ている水たまりに気づいた。
……泣いていたのだ。
かけてもらったタオルで涙を拭いたのに、乾くことなくどんどん溢れてくる。
嗚咽をこらえながら俯いていると、靖友くんに座るよう促された。
椅子に腰かけ、タオルで顔を覆う。
あぁ、こんなみっともない姿見られたくないのに。
どれくらいそうしていただろう。
周りの物音がしなくなって顔を上げると、寿一くんが前に座っていた。
その横には隼人くんがいて、私の横には靖友くんがいる。
私と目が合った寿一くんは立ち上がって、頭を下げた。

「すまない。」
「……説明、して?」
「本当に取り返しのつかないことをした。」
「どういう、こと?」
「俺には謝ることしかできない。」
「意味が分からないよ。」

内容を説明できずにいる寿一くんに困惑していると、隼人くんが口を開いた。
あの子は加奈ちゃんと言って、大学入ってすぐに寿一くんに告白して玉砕したこと。
それでも諦めずに付きまとっていたこと。

「それで、どうして彼女になってるの?」
「……俺は強い。」
「だから?」
「弱っている加奈を、放っておけなかった。」
「私は放っておいたのに?」
「……雛美は、強い。俺がいなくても、大丈夫だ。」

止まっていた涙が、溢れだした。
誰が強いだって?
ふざけないで。
言葉にしたいのに、漏れるのは嗚咽ばかりだ。
堪えきれない声が、口の端から洩れていく。

「福チャン、あいつとはいつから付き合ってんの?」
「4か月ほど前だ。」
「雛美チャンには話したのォ?」
「……話しそびれていた。」
「ハッ、それ世間じゃ二股っつーの知ってるゥ?」

靖友くんの笑い声が、いつもと違う。
責めるようなその言葉に、寿一くんは黙ってしまった。

「自然消滅狙ってたってことだろォ?なァ、福チャン。」
「靖友、寿一はっ」
「テメーは黙ってろボケナス。福チャンと雛美チャン知ってて何でそのままにしてんだよ!福チャンも福チャンだ、俺がどれだけっ……。」
「本当に、すまない。」
「福チャンは……雛美チャン振ったってことだろ?」

何も答えないということは、そういうことなのだろう。
止めを刺された気分だった。
口の中に鉄の味が広がる。
噛みしめた唇が切れてしまったらしい。
じわりと、痛みが広がっていく。

「福チャン、雛美チャンは強ェんじゃねェ。福チャンの為に耐えて耐えて、必死に我慢してンだよ。」
「雛美は強い、俺がいなくても生活に支障は出ないだろう。」
「そう思ってんのは福チャンだけだろォ? 新開も、今日の雛美チャン見て気づいたからあんなこと言ってたんじゃねェの。」

2人は黙ってしまった。
追い打ちをかけるように、靖友くんは舌打ちをする。

「少なくとも、俺が電話したとき雛美チャン死にそうな声してたヨ。福チャンから連絡こねぇつって。なァ、俺が卒業式の日言ったこと……覚えてんだろ、福チャン。」
「覚えている。」
「雛美チャン大事にするっつーから任せた俺は何なんだよ!」

ガシャン、と大きな音がして椅子が倒れた。
靖友くんが蹴り飛ばしたのだろう。

「福チャンが雛美チャンいらねェなら、俺がもらう。」

そう言って靖友くんは私の手を引っ張った。
訳も分からず立たされた私は、重い一歩が踏み出せず立ち止まってしまった。
苛立った顔で私を見た靖友くんは、目が合うと足を止めた。

「靖友くん、ごめんね。少しだけちゃんと話をするよ。」

私は寿一くんに向き直ると、出来る限り精一杯の顔で笑う。

「寿一くん、今までありがとう。すごく幸せでした。私は強いから、大丈夫。迷惑かけてごめんなさい。隼人くんも……気を使ってくれてありがとう。」

一度だけ頭を下げて、今度は私が靖友くんの手を引いて歩き出した。
後ろから謝罪の言葉が聞こえたけど、振り返ることはしない。
見てしまったら、きっと諦めきれなくなる。
忘れられなくなる。
私は気づけば、走り出していた。







会場のざわめきが気にならないほど遠くまで来てから、靖友くんを引っ張ったままだったことを思い出した、
そういえばタオルも借りっぱなしだ。
立ち止まって振り向くと、そのまま抱きしめられてしまった。

「雛美チャン、もォ誰もいねェからァ。」

子どもをあやすかのように、優しく数回背中をポンポンと叩かれた。
靖友くんの暖かさが、私の止まった涙をまた溢れさせた。
泣きたくない、恥ずかしい。
それでも涙は止まってくれない。

「つ、強い、から。だいじょ、ぶ。」
「うそつけ。」

必死に押しのけても、それ以上の力で抱きしめられて私は靖友くんに顔を埋めてしまった。
優しい手は、そのまま背中を撫でてくれる。

「泣きたい時は泣いたらいいんじゃねェの?我慢しすぎなンだよ。」

”誰にも甘えられねェなら、俺が甘やかしてやっから”そう囁いて靖友くんは私を抱きしめる力を緩めた。
もう私には、押しのける理由はない。
声を出して泣いた。
なんで、どうして。
靖友くんに言っても仕方ないのがわかっていても、口から漏れていく。
靖友くんは何も言わずにただ、私を抱きしめて話を聞いてくれた。
鼻水も涙も混ざって、メイクも溶けてぐちゃぐちゃだ。

「やす、ともくん……巻き込んでごめんねぇ……。」
「俺が勝手に首突っ込んだだけだろーが。」
「でも……。」

手に持っていたタオルで顔を拭って靖友くんを見ると、ふっと口元が緩んでいる。
私は慌てて顔を伏せた。

「ごめ、顔!酷いから、ちょっと見ないでっ!」
「雛美チャンのスッピンなんて寮で見てんだけどォ?」
「それでもメイクが溶けたのとスッピンじゃ違うよ!」

上からクスクスと笑う声が聞こえて、恥ずかしくてたまらない。
いっそのことメイクを取ってしまおうとタオルで擦った。

「……ソレ、俺のなんだけどォ。」

笑いがこらえられないとでも言うように、靖友くんは片眉を下げて口角を上げる。
気づけば真っ白なタオルは、私の鼻水や涙、メイクでどろどろになっている。
申し訳なさでいっぱいになり、私は自分のカバンからタオルとドリンクを取り出した。

「ごめ、これあげるから!」
「いらねェ。」
「いやいや、悪いし!」
「それよりさァ。俺の話聞いてたァ?」

頬を軽く染めながら、首に手を当てる靖友くんはいつも見るのと雰囲気が違う。
靖友くんの話、というとスッピンのくだりだろうか?
どのことかわからずに首をかしげると、靖友くんはため息をついた。

「ハッ、雛美チャン必死だったもんなァ。もう一回言うからァ、今度はちゃんと聞いとけよ。」
「うん?」
「好きだから付き合って。」
「……うん?」
「だからァ、福チャンやめて俺にすればっつったんだけど。」

靖友くんの顔は見る見るうちに赤みを増して、真っ赤になってしまった。
その熱が私にも伝染したのだろうか。
何だか頬が、顔が熱い。

「えっと、あの……靖友くん、遠いし……。」
「ハァ?」
「ほら、静岡の大学でしょ?ここからだと片道何時間かかるかわかんないよ?」
「だからァ?」

寿一くんの”俺たちなら大丈夫”の言葉が頭に響く。
片道一時間半という距離は、私たちを引き裂いた。
胸と頭がズキズキと痛む。

「遠距離とか、想ってもらう自信ないよ。」
「”想ってもらう”っつーことは、想う自信はあんだろォ?」
「そりゃ……寿一くんのこと、諦めきれてないくらいだし……。」

靖友くんは口角を上げてニヤリと笑った。
そして私の頬を両手で挟み、上を向かせた。

「俺がいつから雛美チャンのこと好きだったと思う?」
「え?いや、むしろ好かれてることに疑問すら沸くんだけど……。」
「四年前。」
「へ?」
「高校はいってすぐ。声かけらんねェまま気づいたら福チャンのになってたけどォ。」

私は、一年生の時の靖友くんを殆ど知らない。
寿一くんと付き合うことになってから個人を認識したくらいだ。
教科書を見せたり、勉強したり、お弁当を食べたりしていたあの時も私はずっと想われていたんだろうか。
ポカンと口をあけたままの私に、靖友くんがクスリと笑う。

「3年間見てるだけだった。そっから1年距離置いて会わずにいても忘れらんねェ。」
「……私は、ずっと寿一くんが好きだったよ。」
「知ってる。福チャンになら、雛美チャン任せてもいいって思ったンだけどォ。」

”やっぱ俺のになって”そう言ってくれる靖友くんの言葉に嘘はないだろう。
昔からそうだ、靖友くんは私に嘘をつかない。
結構無茶なことでも、言ったら絶対にやり通す。
その中にこんな想いが秘められていたなんて私は思ってもみなかったけど。

「ごめん、気持ちは嬉しい。だけど、まだ……忘れられないし、忘れたくない。」
「忘れなくていいんじゃナァイ? その代わり、こっち来る時は連絡するから会おうぜ。」

靖友くんは、どこまで私を甘やかすつもりなんだろう。
こんなボロボロでぐちゃぐちゃの時にそんなこと言われたら、私甘えちゃうよ。
傷つけてしまうかもしれないってわかってるのに、自分の為に利用しちゃうよ。
どんな理由をつけても引いてはくれない靖友くんは、どこまで優しいんだろう。
どこまで、私は想われているんだろう。

「俺と遊ぶのすら嫌だっつーことォ?」
「そんなこと!全然……全然、そういうのじゃないよ。」
「今すぐ付き合えとは言わねェから。雛美チャンが俺のこと好きになったら付き合ってヨ。」

そう言って優しく撫でる手に、私は頷いてしまった。
靖友くんの優しさに、涙が出る。
ごめんと言えば、謝るなと怒られる。
だから私は、心の中で謝った。
巻き込んでごめんなさい、利用してごめんなさい。
そして。

「ありがとう。」

優しく笑った靖友くんの顔が、太陽の下でキラキラ輝いてるように見えた。





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