×伊達政宗


※ 主人公は三成よりも若く、前髪が長め(▽ではない)で背が低い設定です。
※ クールな筆頭はおりません、政三注意。










「おい、お前..この俺を素通りするとはいい度胸じゃねえか......目上の者にはもっと敬意を払うのがスジってもんだぜ、yousee?」

何の気なしに向こう側から来た人物の横を通った瞬間、めちゃくちゃ目立つ見た目の眼帯をした男に、急に声をかけられ、次の瞬間腕を掴まれて、なぜかいきなりバカにされていた。
わけも分からないうちに腕を引かれていた俺はそいつの顔を見つつ「は?」とアホみたいに口を開けて、瞬きを数回する。
そんな呆然とする俺に向かって「分かったか?」と説教をじみたことをする眼帯男に、俺はハッとして、眉を寄せつつ..ゆっくりと口を開いて、言った。言い放った。


「......誰だ、お前」
「...........What?」
「......誰だ、と聞いたんだ。知らぬ顔に、払う敬意などない」

言い放たれた誰だ?という俺の言葉に対して、数秒の沈黙の後、眼帯の男は目を見開きreally?と言ったのち、肩を竦めて、バカにしたような笑みを浮かべた。
そいつの態度に、俺は顔をしかめ、睨みつけてもう一度誰だと問いを返す。
すると、眼帯男は口角をあげながらこちらを睨みつけ、若干苛立った口調で再度really?と言葉を発した。

「..テメェ、それ本気で言ってんのか?......この俺を、独眼竜を知らねえと?」
「独眼竜?...知らんな」
「............hum..いい度胸だ、テメェ..名はなんだ?」
「...............お前に名乗る必要があると?」
「ha!..いいぜ、その生意気な目......ますます気に入った」

知らないといい顔をしかめる俺に対して、
眼帯男は、俺の腕を掴んだまま人の顔を覗き込むと、不意にニヤリと意味ありげに憎たらしく笑いだした。
面白いといい笑う男に、さらに睨みつけて反抗した態度をとれば、男は急に顔を近づけてきて、気持ち悪い笑みを浮かべ、品定めをするかのように見てくる。

「そういや、テメェ...どっかで見た顔だな?」
「.........俺はお前に覚えなんてないが?」
「............あー、......そうだ、お前..」
「........?」

マジマジと舐め回していたかと思えば急に顔を離し、顎に手を置いて男は唸り出す。
そして、何かを思い出したかのように呟き声を出し、再度顔を近づけ..て来たかと思えば、

「ッ!??...な、」
「お前......こうして見るとどっかの目つきの悪い凶王にそっくりだな」
「ッ!...い、いきなり何をする!」
「おっと、暴れんな。威勢のいいヤツだな、せっかくの.....」

急に頭を触ってきて、前髪をあげられた。
びっくりして声をあげて騒げば、男は余裕な笑みを見せて、あげくに......

「綺麗な顔が台無しだぜ」
「はあ!!?だ、黙れ!即刻そのふざけた口を閉ざし、俺の前から早々に消えろ!!」
「怒ってても可愛いだけだぜ、で.....本当のとこ、お前の名は?」
「ッ誰がお前なんかに名を名乗るか!今すぐ消えろ!!即刻、帰れぇええ!!」

あげくに、
そいつは、暴れる俺の腕をおさえつけ、顔をさらに近づけて来たかと思えば、次の瞬間、頭に柔らかい何かが触れた感触がした。
突き放すのも忘れ、顔を離した男の顔を必然的に見上げる形となり、呆然として見ていれば..そいつは口を開き、ニヤリと笑う。
口づけられたのだと気付くのに、そう時間はかからなかった。

驚く間も無く、サッと咄嗟にそいつから距離をとると、俺は叫ぶように罵声を飛ばす。
してやったりとカッコつけた顔をしている眼帯の男は逃げる俺にふざけた事を言ったあと、まだ諦めていないのか名を訪ねて来る。
しかし、こんな状況下...いや、そもそも名乗る気などなかったのでそれに応えてやるわけもなく、俺は嫌を顔に貼り付けつつ、声をあげて拒否を表した。

何が要因なのか全くわからないが......どうやら俺は最大の失態を犯してしまったらしい。
こいつに目をつけられてしまったという最大の不運を。


ああ、どうやら俺はこのふざけた男に好かれてしまったようだ。


名前を知らなかったというだけのことで、こんな結果になるだなんて、誰が予想しようか。



これから一生、さらなる不運が俺を襲うことになるのだと、今の俺はおもいもしなかったのであった。




↓↓↓↓




「ちなみに俺の名は、伊達政宗。奥州筆頭..伊達政宗だ、しっかり覚えておけよ。ああ、お前になら竜王と呼ぶことを許してやるぜ!...で、マジなとこ名前なんて言うんだ?言うまで帰る気とかサラサラねえんだけど」
「......名乗れば帰るのだな?本当にか?」
「ああ、伊達の名は伊達じゃねえ、嘘はつかねえとこの名に誓うぜ」
「そうか、寒いな。名か.........成二だ」
「今なんかバカにされた気がしなくもねえが.........成二か、俺のBabyに相応しいgoodな名だな。ok!じゃあ宣言通りおいとますることにするか..本当はもう少し楽しみたかったが、しょうがねえ、またな、成二」
「今何か嫌なことを言われた気がしたが、気のせいだな、うん、さようなら竜王。もう会うこともないだろうな」
「つれねえところもまた可愛いぜ......寂しいかもしれねえが、お別れだ。また会う日までいい子でまっててくれよ、my honey」
「ああ、さっさと帰れ。そして二度と来るな」




<自称ライバルとよく似た彼と、名前も知らぬ竜王>

好きだぜ、my honey!
そうか、消えてくれないか?



あの頃の俺はまさかこんな偶然出会った迷惑な眼帯男に永遠に付きまとわれ、しかも未来を共にすることになるだなんて..全く想像もしてなかったのであった。




おわれ!






政宗の口調がおかしいし途中からキャラが崩壊しつつあり雑になったような気がしますがそれよりも......あれ、政三?←

学パロとして廊下ですれ違ったという解釈でもいいですし、政宗が客として行った何処かの屋敷で出会ったという解釈でもなんでも構いません。現代戦国どちらともとれる設定にしたかったので、好きなように見ていただけたら幸いです。



主人公くんは多分未来を共にしようとも一生筆頭の名前を覚えてないと思う。ちなみに竜王って呼んだ瞬間すでに彼は名前を忘れています(笑)哀れな政宗が私は大好きです←え



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