「うわあああん!征太の馬鹿!」
「どうしたの芹那、お母さんに何で泣いてるのか教えてくれる?」
「征太が私のイシツブテをゴローンに進化させちゃったの!」
「ま!それはひどいわね!」
「ゴローンなんて全然可愛くない!大事に大事に育ててきた私のイシツブテちゃんが…うわあああん!」
「早くゴローニャに進化させてしまいなさいな。お母さんはお父さんにやられた時、そうやって対処したわよ」
「だって通信がいるんだよお!」





「お父さん、芹那がわけわからない理由で泣いた」

事情を話すとお父さんは苦々しげに笑った後、「僕も昔はやったもんだ」と懐かしそうに、泣いている芹那とそれをなだめているお母さんを見つめた。「こっちとしてはほんの親切心だというのにね。女の子の考えることは難しいだろう」と視線を僕に戻し、頭を撫でてくれる。

「お父さんもお母さんを泣かせたことある?」
「何度もあるよ」
「こういうときってどうすればいいの?」

お父さんはフと笑ってから「男なら自分で考えろ」なんて言う。

「そんな…難しいよ」

お父さんは優しいけれど厳しい人。お母さんと芹那には甘々なのに、僕と飼い犬のポチにだけはこうやって厳しくなるときがある。僕と芹那は双子だというのに、お父さんはいつも僕にだけ男だからという理由で試練を与える。一度お母さんに文句を言うと、「征太はね、昔のお父さんにそっくりなの。お父さんは征太にすごく期待してるんだよ」とこっそり教えてくれた。

「大丈夫。征太なら出来る」

だってお前は、お父さんとお母さんの子なんだから。と言われたら仕方がない。僕は自分のDSと芹那のを持って、泣いている芹那に向かって歩き出した。



刧刧

赤司家は双子だと思う。
いつかこれの連載書きたいけど需要ありますかね?


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