「なあ、あおいは俺の何?つーかお前、生きてる?」


目の前の男は、失礼なことをさらっと言ってのけた。何って?生きてるだって?そんなの普通自分の彼女に訊くだろうか。生きてるっつーの。地に足つけてんだからさ。


「はあ?訳分かんない。私は銀ちゃんの彼女で、ちゃん生きてます」


唇をとがらせて言ってやった。失礼なやつ。
これを聞いた銀ちゃんは、そっか、と言って、また私に質問をした。


「なァ、じゃあ、もっかい訊くけどよ、」

「何?」


「俺って、生きてんの?」



それを聞いた瞬間、ぐら、と視界が歪んだ。あれ、銀ちゃんって、生きてたよね?





コラージュ・アワー
獣の視線は何処にもない。