「隊長って、本当に残念なイケメンですよね…」
「…それは褒めてるんですかィ?けなしてるんですかィ?」

残念なイケメン
 
残念だ。本当に残念すぎる。ちょっとした合間休憩の時、縁側で眠りかぶっている(フリをしていた)隊長を見つけ、話し掛けたのだが。…こういうときの沖田隊長はわりかしイケメンなのだ。だから余計に…残念だと思う。
 
「両方ですよ。私的にドSのぞけば隊長はすこぶるイケメンなのに…」
「そこ除いて何が残るってんでィ」
「汚れを知らない爽やかな沖田隊長が残ります。」
「気持ち悪ィ…」
「体調がですか?隊長がですか?」
「テメェーがだ。」
うわぁ、ひどい。
「第一、Sの何が悪いんですかィ?」
「Sは悪くないですよ。ちょっと意地悪なくらいが女子はときめくんです。隊長はSが強すぎるから残念なんです。」
 
「へー。」
と、興味なさそうな顔をしたかと思うと沖田隊長は外に向けていた視線をこちらへ向けた。
 
「隊長?…どうかし…ふぇっ!?」
 
いきなり優しそうな目つきに変わったかと思うと隊長が、左手を床につき右手で私の肩を掴んだ。