公園のブランコに奥村燐は座っていた。
(血は繋がってないが)父親が目の前で死んだことや、自分がサタンの子であることを、まだ整理できずにいた。


俯いて、静かに揺られながらいろいろと考えていると射しこんでいた陽が遮られると同時に、上から声がふってきた。

「おい!奥村燐!」

目の前には両手を腰にあててこちらを見る女の子がいた。

突然登場に「うわぁっ!ビックリさせんなよ!!」と、すっとんきょうな声をだす燐に彼女は笑った。

彼女は数少ない燐の理解者であり、幼馴染みである如月梓捺である。