(裏描写あります。閲覧注意してください)





「なまえって感度良いよね」

臨也は私を見下ろし、口角を上げて微笑んだ。
ギシリというベッドのスプリング音が心地好い。

厭らしい音やいつもと違う自分の声が耳に入ってくる度に顔が熱くなって羞恥に駆られる私にとって、その音が少しでも私の羞恥心を紛らわしてくれる。
だから、時折鳴るベッドのスプリング音が、心地好い。

「っ、あ…!ふっ…ん、」
「手、離しなよ」
「や…だぁっ……うあっ…!」

言うこと聞かないなら俺が無理矢理離すまでだよ、なんて笑って、声を出さないように手の甲で口を抑えていた私の右手を口元から離した。

空っぽになった私の右手に臨也は自身の指を絡めてぎゅっと握りしめてくれる。
優しく、それでいて力強く私の手を握り締めてくれている彼の手は、温かくて凄く落ち着く。
まるで私を安心させるかのように、臨也は額に軽くキスをした。

「可愛いよ」
「はぁ…っ、はぁっ…そんなこと、言わないでよ」
「何で?」
「恥ずかしいじゃん」

今、凄く顔赤いんだろうな。
そんな表情臨也には見られたくないから、私はシーツをぎゅっと握り締め、顔を反らした。

「そういうところが可愛いって言ってんの」
「…うるさいな」
「はは、そうも言ってられなくなるよ」

そんな彼の言葉は、私の脳裏に嫌な予感を過らせる。
案の定、それから胸の先端を弄る彼の指の動きが激しくなった。

「や、あっ!臨也、だ…めっ、んあっ、や、めて…っ、」
「快楽責めにしてあげようか?」
「や、ほんとに…あっ…!」
「全然嫌がってるようには見えないなぁ」

そう言い彼は下腹部の方へ手を滑らせる。
擽ったくて、腹部がひくついた。

「もしかして今のでも感じちゃったの?」
「そんなことない。ただ擽ったかっただけだよ」
「ふーん」

私の言うことなど信じていないとでも言いたげな臨也の視線が、少し怖かった。
これから私、どうなっちゃうんだろう。

臨也のことは大好き。
世界で一番、誰よりも。

こうやって好きな人と体を重ねて、直に感じられる臨也の体温は温かくて凄く落ち着く。
でもやっぱり、怖かった。初めてだからなのかな。

「怖い?」
「そんなこと、ないよ」
「嘘。さっきから肩震えてるよ。怖い?」
「うんうん」

首を横にブンブンと振って答えると、臨也は優しく微笑み私の前髪を掻き分けた。

「ほんとのこと言って。俺だってなまえが怖がってるのに続きやるなんて嫌だから」
「そう思ってくれてるだけで十分。嬉しくて死んじゃいそう」
「大切にされてるな、って思う?」
「うん。思う」

顔赤いよって臨也に笑われた。
うるさいなぁって臨也から目を反らしたら、彼は私の頭を優しく撫でる。

正直言って、すごく怖かった。
でも、臨也にこうしてもらえるだけでさっきまでの緊張感が嘘だったみたいに落ち着く。

撫でてくれる臨也の手は、まるで魔法みたいだった。



♂♀



「好きだよ」
「私の方が負けないくらいすき、絶対」
「好きだってば」
「知ってる。でもそんな好きより私のすきの方がおっきいよ」
「だーかーらー、好きだよって」
「だーかーらー、私の方が」

言い欠けたらいきなり臨也がキスしてきた。

じわじわと顔が熱くなってくるのが自分でも分かる。
私の頬に乗っている臨也の手は、あのときとは真逆だった。
今の私は、そんな臨也の手に緊張している。良い意味で。

「やっぱり、君のすきと同じくらい、俺も君が大好きだよ」
「…知ってるってば」

彼はまた、すかさず私の額にキスを落とした。


(業務連絡、業務連絡。どうやら私はあなたがいないと生きていけないようなんです)





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