みて、花咲いた
学パロ
「え、何・・・」
ガツンと後頭部に重たい衝撃を受ける。
瞬間的な痛みの後に響くような鈍痛、チカチカと不自然に光る視界が思考をおかしくさせていて、一体自分がどんな状況下にあるのかわからなかった。
まさに何の一言に尽きる。
薄暗い教室は確か委員会で残った俺と、何用があるのかは知らないけれど残った同じクラスのグリーンくんだけだった気がする。
あれ、何。
「アオ」
「グリーンく・・・?え、?」
「おれの名前しってんだ」
静かな教室に通る声が響く。
勿論知ってるさ。確かに3年間学校へ通い続けて、今年初めて同じクラスになった。
なったはいいが会話なんてしたこともないくらいの仲だったがかの有名なマサラタウンのグリーンである。
いつも周りには人を集め、クラスでも中心的人物。
整った容姿とおもしろく、優しい性格。彼の周りには始終笑みが堪えないのを見れば彼がどんな人物かなんて大体なんとなくだけれどもわかる。人気者なのだ。
それに比べ俺なんて平凡な男子高生である。
顔だって普通だし話も対して面白くない。グリーンくん率いるクラスの中心を傍から眺める立場で。
そして、そんななんの変哲もない平凡な俺の事をあのグリーンくんが知ってる事の方が驚きだ。ていうか、頭痛い。
「いった・・・何す、」
ズキズキと痛む頭に驚愕と苛立ちと困惑を混ぜ混乱を含めた眼差しで窓をバックにして立つグリーンくんを見上げた。
彼は口元に笑みを乗せていて、どこか嬉しそうだった。
「おれ、アオの事スキだったんだ」
「は・・・」
なんて唐突。
男同士じゃん、とか話した事ないよな、とかそれと殴ることに一体何のつながりが、なんて次々に疑念が浮かんでは口にする前に消える。
冗談だろうか。からかってんのか。地味な俺に告白してどんなリアクションとるか賭けてんのか。×ゲームか。なんなんだ一体。
「付き合ってくれよ」
「グリ、」
一体何に。
そう続けようとした口は塞がれてしまう。ついでとばかりに首に回された手はキュ、と簡単に俺の首を締め上げ空気の通り道を遮断する。
悪戯に笑うグリーンの瞳は拒否をさせなかった。
「マジ好き」
愛の言葉が深く突き刺さる。
END
暴力癖のあるグリーンさん。