深海魚のうらがわ

メルトダウン

白銀に堕つ

つめたい爪先

触れて、

はなびらひとひら

雪、足跡、白い吐息

こなごな

こんなにも愛しい

ふたりぼっち

飛べたらいいのに

ひとしずく

触れられない。

おはようもごめんねも、おんなじトーンで君は言う。

ぜんぶ欲しい

スノードロップ

やさしいひと

微温湯につかる

きみとぼくの世界

なにも知らないまま

絶対零度

雨音そろり

春に眠る

ぼくに出来得るすべてのことを

その瞳を塞いで

迷わずぼくの手をとって

そう言ってきれいに微笑った君の顔を、

微睡

たとえばりんごひとつ分の愛情を

反転した虹の色を君は愛せるか

もう起きて、

金色の爪を立てて嗤う

糖度45%

指先の温度

溢れるまえに掬いとって

だから天使になりたかった

金曜日に棲む

月満ちて

そんなふうに泣かないで

水彩

赤くあかく染まる

きみのかたち

待ちぼうけ

今は、まだ

ここで叫んだら君に届くだろうか

ホットコーヒーひとつ

真白に塗り潰す

ごめんね愛してる

占拠された心臓

雷鳴、轟く







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