高杉は銀時の舌が赤く染まるのを見るのが好きだった。人よりも幾分色の薄い舌を興味本位に食んだり吸ったりしてみればじゅう、と色濃くなるさまに、高杉は言いようもなく欲情した。それ以来高杉は実に積極的に銀時の、色素の薄い舌を玩んだ。ざらりとした銀時の舌の腹を、尖らせた舌先でぐうと押せば、ごくごく間近い所にある真っ赤な瞳はちろりと欲望の火を孕んで、眉が険しく寄せられる。実に性的であった。高杉はほんの少しだけ離した唇の狭間からほんのりと笑みをこぼして、今度はまるきり、境すら失せてしまえとばかりに銀時の舌と自身のそれを重ね合わせた。

「お前、エロいよね」

 銀時はどちらとも解らぬ唾液でししどに濡れる自身の唇をそう、その高杉が執拗に愛でたその舌でちろりと舐めた。赤味を帯びたそれにどうしようもなく、体の芯がふるえた。どっちがと笑えば、実に怪訝そうに眉を歪める銀時の首筋に額を寄せた。上機嫌そのままに擦り寄せれば「猫みてえ」と独り言の風体をした声が耳朶のすぐそこに在った。

「興が乗った」
「はいはい」

 やっぱエロいよねお前。エロ杉だエロ杉。などとあほらしいことをぼやきながら首筋に這わせられるその舌はじゅう、と熱い。









100613
銀さんは舌の色素も薄いといい