しりとり(お題:臨也) 「静雄、しりとりでもしようか」 「は?」 「暇でしょ?」 「暇は暇だけどよ…」 「誰のせいでこうなってるんだったっけ?」 「…俺、だろ」 「ぴんぽーん」 「お前じゃなかったら、殺してる」 「んん? それは役得でっさー」 「はぁ…」 「んじゃ、しりとりのり!」 「俺からか?」 「ううん。あたしから」 「そうかよ」 「んーと、リスに首噛み千切られて死ね臨也」 「は?」 「あ、いい忘れてたけど、臨也に関するしりとりね」 「…すまん、おりて」 「だーめっ」 「……や、薬中になってくたばれ折原臨也」 「あは、それいいね。や、や…」 「まて、これだと全部やでおわらねえか?」 「うん、そだねー」 「めんどくさっ」 「えーと、山羊に蹴っ飛ばされて谷底に落ちやがれくそ臨也」 「ヤマンバに襲われて食われろ臨也」 「焼き鳥の串を喉に引っ掛けて死ね臨也」 「闇討ちにあって死ね臨也」 「ヤジロベエに躓いて転んでそのまま死ね臨也」 「屋根から落ちろ折原」 「あ、らだ。ラーメン食べててむせて死ね臨也」 「もう最後の省略して良くねぇか?」 「それもそうだね」 「んじゃ、山で遭難して救助が間に合わず死ね」 「鼠に耳噛み千切られて出血多量死」 「素人にナイフで刺されろそして死ね」 「粘土を間違えて食って死ね」 : : : 「ねえ」 「あん?」 「んん?」 「さっきから二人でいちゃいちゃしてると思ったら、なに死ねとか連呼してるの?」 「………」 「静雄、我慢。てか、今回の回収役は臨也だっけいとに足引っ掛けて転んで死ね臨也」 「は?」 「あ、しまった。しりとりの名残でつい」 「しりとり? どんなしりとりしてたのさ」 「テメーには関係ねえだろ。用が済んだらさっさと死ねよ」 「シズちゃーん、死んだら用事が果たせないよ。あっはは」 「…相変わらずウゼえな、殺してやろうか?」 「まってまって、あたしも臨也には死んでほしいけど、それは明日にしようか?」 「わあ、ひどいなあ」 「くそっ、なんでトムさんもこんな奴…」 「(桔梗、こうなるように俺呼んだの?)」 「(うん! だって静雄面白いんだもん)」 「(俺の貴重な時間をたかだかシズちゃんのために? ああ、もったいないなぁ)」 「(そういわないで)」 「(あ、ところでさっきのって本音?)」 「(どれ?)」 「(あの、俺には死んで――)」 「いーざーやぁー。……さっさと消えねえと…殺すぞ」 「し、静雄、我慢だって!」 「ははは、今日も一段とウザかったねえ、シズちゃん。またいずれ、殺しに来るからね」 「テメーも夜道に気をつけろよ。夜道じゃなくても殺すけどな」 「やだなあ、二人とも物騒で」 |