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泣いていました。
ボスが倒れた傍で私は泣いていたんです。
飛び交う銃声の中で、私は動く事が出来ず泣いていたの。
ツナを守ることができなかった
私が生きても仕方がないから。
いっその事このまま撃たれてしまえばいいと思えたの。

それでも、向こうのボスはツナを撃ったら満足だったの。
獄寺や山本達は、そこにいる部下と全面衝突。
いつのまにか交渉のあった部屋は私と倒れているツナ、二人しかないくなっていた。
その時彼は私の前に現れた。

デイジーと名乗るそいつはボンゴレの情報で見たことがない顔だった。
まるで屍のような人。
一気に全身の血の気が引いて、
殺される。
そう思った。

涙を拭い銃を握りしめ、弾きがねに手を掛けた。

「殺してやる。」

ボスを奪った部下を、ミルフィオーレに関わる人間を、白蘭に使える奴を・・・
殺してやる!!!

「殺して。」

そう言って、近づいてきた。
撃てたはずなのに、
撃とうと思っていたはずなのに、
撃てなかった。

いつのまにか私の向かいに座る。
彼の額に私の銃口は当たった。

「撃たないの?」

「っ!!」

殺したいはずなのに、
消したいはずなのに、
できない・・・

「私にはできないっ!!!」

手から滑り落ちる銃。
それは、私が弱いから。
裏社会に居るのに・・・
ツナを守ると決めたのに・・・
守ることも、仇をとることもできない。

「どうして?僕チンを殺したいんじゃないの?」

そうだよ。
今すぐ私の目の前から消し去りたいくらいなんだよ!!

「殺したい!!殺してしまいたい!!」

「なら「でも、、、」

それでも、

「本当に憎むべき相手は貴方じゃないっ!!」

何で誤ったのよ!
ワタシの前に現われて何で誤ったりしたのよ!!
貴方の死がツナの代わりになるわけではない!!

「僕は君を殺すかも知れないのに?」

「それでもいい。」

「ほんとうに?」

「生きる意味なんてないもの。」

彼は黙った。
私を殺すつもりはないのだろうか?
いっその事、楽にしてよ。

「ずるい。」

「え?」

「僕チンは生きても、死んでも、意味なんかない。」

哀しそうな顔で、
持っている人形を握りしめた。

「死ねない、僕の意味て何?」

よく見ると、デイジーの服はボロボロで、血が付いていた。
でも、彼に傷はない。

「君なら僕を殺せるでしょ?」

もう一度握らされた銃の先は彼の左胸。

「君は僕チンを怖がったりしなかった。」

こんな事望んでない。
死なないで。
私は、殺したくない。

生きてほしい。

貴方は知ってるから、生きることの辛さを。
貴方は知らない。
死ぬことの怖さを。

終わりを知らない彼は、終わりを求める。

空から涙

(君なら分かるでしょ?)
(死にたい気持ち。)
(僕チンは守るものも、)
(生きる意味もないんだ。)


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