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死なない僕は、
死ねない僕は、
人間なのだろうか?

「・・・・」

今日はパーティーだ。
桔梗やザクロ、ブルーベルも楽しそう。
お酒とか沢山の人の中に居ても違和感のない3人が羨ましい。

百蘭様は陰でしか動けない僕らをたまに護衛として誘ってくれる。
でも、僕ちんがあの場に入ったりしたらみんな怖がって華やかパーティーが台無しになってしう・・・
白蘭様はきっとそれを望んでいるかもしれないけど僕チンはそうしない。
だから、僕は華やかな城から離れて園庭でひっそりと枯れてしまう花を見る。

「強いね」

此処はどうやら夜は冷え込むようだ。
でも、この花たちは咲き続けている。

「―――・・きれい」

僕も暗い場所でこんな風に綺麗に咲けるかな?

「だね」

「!!」

気づくとそこには、綺麗な女の人がいた。

暗くてよくわからないけれど笑ってる・・・
僕に向けて、笑ってる

「貴方は会場にいかないの?今はダンスをみんな踊ってるわよ?」

僕の隣にしゃがみ込んで一緒に綺麗な花を眺める。

「ぼくちんはこんなんだから、周りの気分をがいしちゃうから、ここでいい」

「そうなの?」

まるで、どうして?
とでも聞くように・・・。

「き、君は僕が怖くないの?」

「どうして?」

「僕ちんをお化けと思わない?」

そう聞けば、
温かい手が、僕の頬を触る。

「生きてるじゃない。そんなこと思ったりしないよ?」

初めて言われた言葉。
今まで生きてきて一番うれしかった言葉。

死なない僕は生きている意味がなくて、死ねない僕は生きている意味を探す。

「な、名前、聞いていい?」

「私?私は名前だよ。貴方は?」

「僕ちんはデイジー」

「かわいい名前。」

「君もね。」

大きな庭での小さな出会い。
楽しい時間。
初めて生きたいと思った。

温かい。暖かい。

この気持ちはどう表わすんだろう。

そして、このパーティーに来てるって事は彼女があるファミリーだって事をどうして気付かなかったんだろう?

小さな出会い

『また、今度』

そういって名前は笑った。
出会った君はボンゴレの正装に身を包み百蘭様の傍で赤く綺麗に散っていた

(僕は、死んでしまいたい。)


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