log | ナノ




「スペルビ」

「あ゛ぁ?」

「ジュース買ってきて」

「ふざけんなぁぁ!!唾液でも飲んでろぉ!」

冷たいなぁ、スペルビは。そう呟かれてもどうして任務中に俺がこいつにジュースを買ってこなきゃならねーんだよっ!
大体、先輩を少しは敬いやがれぇ!!
お前が俺にジュースを買ってこい!

「ちょ、緊張して来た」

「今更何いったんだぁ?」

「トイレ行ってくるわ」

「ん、なもんあるかぁああ!」

「え、そこらへんで」

「ヴォぉおおい!お前一応女だろぉ!」

今から敵対ファミリーの屋敷に入りある人物を速やかに仕留めるのが俺らの任務なのによぉ
確かにこのファミリーとはある程度撃ち合いになるかもしれねーが要がすめば退散していいんだからそんな難しいもんじゃねーだろぉが!

「この待機時間がさらに緊張するんだよね。早く仕留めちゃおうよ。そんでトイレ行ってジュース飲みたい」

「餓鬼かっ!?」

「そんな事言っちゃってスペルビだってトイレ行きたいくせにぃ」

「行きたくねぇ!!」

「そんなに大声で話すとバレちゃうよ?」

「ヴぉい!!お前をまずたたっ斬るぞぉ!!」

刀を振り上げても怯える様子も、逃げもしないこいつが気にいらねぇ
まぁ、暗殺部隊がこんぐらいでビビってたらとっくの昔に死んでるがなぁ!

敷地内に無事侵入したが俺達の任務はターゲットの部屋の明かりが消えてから始まる
木の上に登り部屋への侵入は簡単にできると言うのになかなか部屋の明かりが消えない…

何してんだぁ?潔く早く寝やがれぇ!!
こっちは餓鬼の御守で苛立ってんだからよぉ!
呑気に欠伸をしてガムを噛み始めた名前の頭をぶっ飛ばす。
流石のこいつも任務が遂行し始めれば黙るが頭を両手で押さえて木から落ちそうになっていた

「いたっ」

「うっせぇ」

「いや、スペルビの所為じゃん」

「任務中ガム食ってんのがわりぃんだろっ!」

「だってあいつ寝るの遅いから逆にこっちが眠くなるんだよ!!眠気覚ましだよ。それくらいいいじゃん」

「だったらベル達の方の任務につけばよかっただろぉがぁ!」

「ベルの任務とかグロテスクで見てらんないよ」

なんでこいつこれまた最もな意見で返してくんだ?
自分でも驚くほどかなり音量を下げて話していた
風が強いだけに言葉はすぐに消えるからこんな冷てぇ風にも感謝しねぇとな

「スペルビ眠いよー」

「だぁかぁらよぉ、じゃあ何で俺の任務に一々ついてくんだぁ!?」

俺が遂行する任務が夜中に多いのはお前も知ってんだろーが!!
子供は寝る時間だろ?今からでもいいからさっさと屋敷戻ってねろっ!
こんな任務俺一人で十分だぁあ!

「スペルビがいいから。一緒に居たいから」

「ヴぉい…照れるじゃねぇかぁ!」

「屋敷に居たらボスの八つ当たりが来るから。スペルビと組んだ方が私は楽だから」

「前言撤回だぁ!!死ねぇ!!」

おまっ、楽とか最後の方お前がただめんどーくせぇとか被害くらいたくねーだけじゃねーかぁあ!
ちょっと照れた自分が恥ずかしいぜぇ…

「まぁ、やっぱスペルビが好きだからだよ」

「な、なんなんだっ」

お前はさっさとトイレにでも行けと、顔をそらせばニヤニヤしながら近づいてくるこいつが気にいらねぇ!!

midnight

スペルビは顔に出やすいから本当にからかいがいがあるなぁ
それにしても夜中の任務はほんと眠い…
昼にベルとダーツして遊んでないで寝ればよかったわ。

「こいつ今日は寝ないんじゃないの?」

「いや、情報ではもう寝てるはずなんだが…」

「じゃ、部屋間違えてるとか」

2人同時に隣の部屋を見るとすでに電気は消えていた。お互いの了承などなしで窓から部屋に侵入するとベットでスヤスヤと寝ているターゲット

「こいつじゃね?」

「こいつだな」

「寿命が延びてよかったね」

こんなおっちょこちょいなスペルビがやっぱり好きなので任務はやっぱり一緒がいい。
たとえ、夜だとしてもね、


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -