彼女は私の傍にいつからか居た。アルコバレーノと言っても表社会では不便な事が沢山ある。そんな時彼女はいつもさりげなく手を差し出してくれる。 出会いはあっさりしたものでイーピンが私の元を離れて暗殺者として仕事をし始めた事を知った頃に「それ、餃子まん?」と木の上でご飯を食べていると声をかけられたんでしたよね。 10代の少女が何故こんな所で、そして私を見つけることができたのか問うと名前は「一般の人間じゃないからだよ」と微笑みながら木陰に座ってそれからリボーンの知り合いなのだと言っていたので私を見つけた事になっとくをした。 「リボーンの言ってた通りの人だ」 「どう聞いたのかは知りませんがいい方にとっていいんですよね?」 「はい」 名前はそれから何故かついてくるようになりましたが不思議には思ったものの追及する事はありませんでした。私自信答えを知るのが怖かったのかもしれませんね… 武術をならいたいと行ってきた時は正直驚いた。 私自身彼女を裏社会にあまり係わらせたくないと思っていたからだと思いますが、多分イーピンの様に誰かを守るためとはいえ人を傷つけることに力を使って欲しくないのもあったのかもしれません。 ある程度の護身術を教えておきましたがそれ以上の事は必要以上教えませんでした。 日本に向かう事にすると彼女も荷物をまとめて私の元にやってきた。一体どこまで付いてくるつもりなんでしょう? 嫌てわけではないのですがアルコバレーノの私と居て何がいいのかまったくわからない。特に私は彼女に何かをしてあげられているわけでもないんですがね… 「風さん!風さん!」 「どうしたんですか?そんなに慌てて?」 日本についてしばらくすると彼女は大慌てで私の元にやってきた。頬を染めてやってきた時点から内容は理解していたがそれでも違うと願っていました。 自惚れていたのかもしれません… もしかしたら彼女はこんな幼いなりをした私の事を好いてくれているんじゃないかと。 「今日、かっこいい人にあったんです!」 「そうなんですか」 「風さんが元の姿に戻ったら、て感じの私の妄想を現実にしたような人だったんですよ!」 「おやおや、そんなにそっくりさんならあってみたいものですね」 「雲雀さんて言うんですよ!きっと風さんもあったらビックリしちゃいます」 笑顔で彼の事を話す名前を見たくないと思いました。確かイーピンの手紙にも彼の名前が書いてありましたね… ああ、彼はちゃんと成長する事ができて羨ましい。なんて思ってしまう自分が嫌です。こんな事リボーンに知られたら笑われるに決まってます。 「でも、どんなにそっくりさんが居ても私は風さんじゃなきゃダメなんですよ?」 「?彼じゃ駄目なんですか」 「駄目に決まってるじゃないですか!私は風さんにしか興味ありませんから」 傍に居る理由を今なら聞ける気がします。臆病な私を笑って下さい。もし、この呪いが解けるのなら私は貴女に素直にこの気持ちを伝えられたでしょうか? これが最高のバッドエンド (私には名前を) (抱きしめることさえ) (できやしないのに) (風さんの傍に) (いれるだけでいいんです) (私は他に何も望みません) |