傍に居るだけでいいんです。 それだけでいいです。 今日もまた、いつもの部屋で、いつもの場所で、骸の隣にいる。 「ねー暇―。どっかいっていい?」 「駄目です。」 そう言って、またもや本へと目を向ける。あー。 もう一時間もこうだよー!! あきたー!!てかさー、彼女が傍にるのに本を優先するってどうよ!? 第一、意味もないのに此処にいさせる必要なくない? 「犬や千種と遊んでくる―。」 席を立とうとすれば、腕を掴まれ戻される。 「君はそんなに僕と一緒にるのが嫌なんですか?」 「嫌じゃないけどさー、」 「ないけど?」 そう聞くせに意識は本へと移ってる。応えても意味なんかないじゃん。 「本」 「?本がどうしたんですか?」 しらじらしい!! 気づいてんだろ!! 「本読んでるなら、要る意味ないじゃん。一人でも読めるでしょ。」 「意味ありますよ。1人じゃ読めません。」 「読めるね!!」 「読めません!!」 やっと本から顔をあげ、ちゃんと私の顔を見る。 それでも、閉じない。 本、、、閉じてよ・・。 「、、、君が傍にいないと。本に集中できないんですよ。」 「何それ、意味解んないし!」 「だからー・・「!!」 ―――――・・・ 引き寄せられる、体。 投げ出された本。 なでられる髪。 今、骸が見ているのは、本ではなく、私だ。 「傍に居ないと、こうして君がココに居るて解らなくて、不安なんですよ。」 初めて聞いた骸の本音。 首筋に当たる、吐息。 包み込むように抱きしめる大きな手。 こんなに近ければ、この鼓動も聞こえてしまうんじゃないかってくらい近い。 「大丈夫だよー//」 私も貴方の背中に手を伸ばし、頭をなでる。 なんだか、子供をあやす見たいだな、、 「消えたりしないし、骸の前からいなくなったりしないよ。」 大人の様なふいんきをまとった骸でも、 子供みたいな所あるんだな。 「・・・約束ですよ。」 「あたりまえじゃん。」 「突然居無くなったりしたら怒りますよ。」 「はいはい。」 頬を赤めて言う骸に、今日は負けました。 床に落ちた本を拾う 「じゃ、今度は本、二人で見ようね。」 「、、読めるんですか?」 「はい?」 開いた本は、すべてイタリア語。 こりゃまた、大人な彼でした。 甘えん坊 (読み聞かせして!) (声に出して読んでいいんですか?) (どんな本読んでたのよ、) (大人の本でs(じゃ、バイバイ!) (え!?) |