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秘密。

誰にも言えない秘密が人には沢山あると思う。
俺もそれが沢山ある。

沢山あったけど、今は一つの秘密が一番大事。
その他何てどーでもいい事になるくらいの、秘密。

好きとか、愛って以外に簡単で覚えやすい漢字だけど伝えるのが難しい。

あらわすのも難しい。


「おはよう、ツナ♪」

「あ、おはよう!」


遅刻ギリギリに彼女は登校してきて、京子ちゃんやクラスのみんなに「おはよう」を言って、他愛ない会話をしながら俺の斜め前の席に座る。

多分、その通路に俺がいるからあいさつしてくれるんだと思うけど・・・

それだけで、嬉しいもんだよ。

誰にでも優しいのかもしれない。

誰にでも同じように接しているし、誰にでも親しい。

その中の一人なのかもしれない、俺は。


特別になりたいと思う俺は「強欲」なのだろうか?

嫌いとか、好きとか、彼女にもあるのかな?
嫌いな人に入ってなければいいな・・・


でも、君はそんな話題を絶対にだしたりはしない。

苦手な教科は話しかけてきたりしてくれる。


得意な教科は半分真剣に受け、解らないところがあると教えてくれる。
でも、それは特別じゃなくて、山本もそう。
何か一つ特別を探そうと思うけど、やっぱりわかんないや。

お昼ごはんはたまに一緒に食べたりする。

彼女は京子ちゃんと黒川と食べる時は、
「3人より、6人の方が楽しーよ!」
そう言って、6人で食べる。

それは、彼女の気分が教室で食べたい時なんだけどね・・・

席の近さで俺の隣は君になる。
小さなことでも凄く幸せ。

「女子の弁当て手作りがおおいいのなー!」

「そこが女の見せ処なのよ。」

「くだらねー。」

黒川はいつもカッコいい事言うなー。
隣の弁当をチラリみると、手造りだ。

俺のも手造りだけど、、、
母さんのだし・・・

食べたいなー。

「ふふっ。獄寺君はいつも購買のパンだね。」

「不健康な奴め!!」

「うっせー!」

京子ちゃんの言うとおり、獄寺君は購買のパンが多いい。
確かに美味しいけど、連続かー

彼女の一言で笑いに変わったけどね、、

不健康て、パンは別にいいと思うけどね。


そんな会話をして、昼が終わっり午後の授業に移る。
午後は眠そうに授業を受ける彼女を見て自分も眠くなる。

掃除の時間は一番好きだ。

名前の順で行くと同じ掃除場所で、同じ担当。

変わらなければいいのに。

ずっとこの掃除場所ならいいのにと何度思ったことか、、、

担当で俺らはゴミを捨てに行く。
2人きりになれる時間。
その時間に何度自分の思いを言おうと思ったことか・・・

でも、やっぱり怖くて言えなかった。

今日もそうだけど、やっぱり駄目だ。

多分、このまま掃除場所が変わって、もう、言えるチャンスはないだろうな・・・


いつも通り微笑んで話しかけてくれる彼女を見ると、俺は何だか言えなくて、それは多分、恥ずかしいのと、答えを聞くのが怖いからなんだと思う。


さりげなく、なんて、それが一番難しいんだよなー。


「そろそろ、月が変わるから掃除場所変わるね!」

「うん・・・」

「もう、1ヶ月終わるとか早いね♪」


言えるかな・・・・?


「こ、、、このままの掃除場所でいいのに・・・。」


彼女の言葉が止まって、
一瞬驚いた顔をしていた。
ああ、言わなければよかったと思った。

隣を歩くのが怖くなって、落ちていゴミを拾ってゴミ袋に入れる。

そのうちに彼女は俺の前に行く。

帰らない言葉、
返ってはこない言葉。

今ほど泣きたくなった事はない。


そう、思って涙ぐんでいたら急に彼女は振り返り、

「そうだね!ずっと変わらなければいいのにね!」

と、頬を赤めて微笑んだ。

これは、もう、秘密じゃなくていいのかな?
ィま、君の答えを聞かないと、
今度こそ本当にチャンスはないよね!


駄目駄目、な俺だけど、
今は自分でもなんだかわからないくらい、君に愛を伝えたいよ。

「俺は名前の事が好きです。」

臆病者の愛

(私も好きです。)
(よ、、よかった〜。)
(凛々しかったよ彼氏クン!)
(え//)


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