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刀を握り直してあなたは私を睨んだ。
あぁ、苦しいよ

「裏切り者っ」

殺意が籠った声、唇を噛み締めるあなたに私はなんて声をかければいんだろう?
山本くん。私は貴方が好きでした。
仲間としていられたことがとても嬉しかった。

そんな私が貴方を裏切ると思いますか?

沢田さんに頼まれてボンゴレに内偵しているものがいるらしくそいつを追って、追って…

追うつもりだったんだ。
そいつがボンゴレの人間…あたしはよく知らない人だけど殺したから、あたしもそいつを撃った。
ツナに連絡をしたらすぐに行くからそこで待っててくれって言われた。
殺された仲間は私が殺した同然だ。
助けなかったのだから。

そこに山本さんが銃声を聞き駆け付けてきたのだ。

あたしの後ろで血を流し倒れる2人
内通者の返り血を浴びて銃を握る私を見て彼は私が裏切り者だったのだと…思ったんだろう。

「ちが…っ」

「何がちげーんだよ!」

刀の先が私に向く
声がでない。とてつもなく泣きだしたい。
私はまったく信用されてなかったんだね、信じてはくれないんだね。

沢田さん早く来て…
はや…く…?仮に沢田さんが来てどうなるの?
命拾いしたとしてこの先山本くんと居るのが辛くなるだけじゃないか。
寧ろ沢田さんも山本さんの話を信じるかもしれない。
愛する人とボスに裏切られたらあたしそれこそショックで立ち直れないな…

「私、山本さんに殺されちゃうんですね」

「っ!お前が俺達を」

裏切らなければこんなことにはならなかったと言いたいんでしょ?
こんな任務につかなければ…よかったの?

「山本さんにとって私は何だったんでしょう」

「?」

「裏切られるって死ぬ程苦しい」

「おいっ」

山本さんの刀が動くと同時に私は自分の頭に引き金を引いた。
沢田さんの声が遠くから聞こえた気がした、山本さんが目を見開いて刀が手から滑り落ちる。

私、死ぬんだ

きっと山本さんは私を殺すつもりなんかなかっただろう。
でもね、あなたに睨まれた時点で私は死んだのと同じなの。

ごめんもう笑えない

(俺が殺したんだ、)
(ツナが名前を抱き起こす)
(俺の制だと言ってくれ)
(でもツナは何も言わない)



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