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ねぇ、ねぇ、記憶ってさ。
どーなってんのかな?

私的に記憶って結構簡単で単純なものだと思うのよ。

例えばあいつとかさ、
頭の中ではカエルで認証されてると思う。絶対!

つーか、ヴァリアーの殆どが濃すぎるメンバーだからさ。
あいつは一番特徴少ないと思う。
カエル。で、終わりじゃん?
毒舌とか?あの、髪の色とか?

「あのー。おもくそ聞こえてるんですけどー」

「え、」

「え、じゃねーよ。何心の声見たいに語ってんだよ。丸ぎ声なんだよ馬鹿やろー」

「野郎じゃねーもん。」

「そうだったんですかー。知りませんでした―」

「お前なんか蛇に食われちゃえばいいのに」

「そしたら蛇の腹を引裂いてでてきてやりますー」

一瞬想像しちまったじゃねーか!
この話題はきっと蛇の腹で思い出すだろう。

「で、記憶がなんですかー?」

「最初から聞いてねーんじゃん」

「ミーの事を話した時点から聞いていました。ちなみにヴァリアーのメンツ濃いの部分はばっちり聞いたんで後で皆さんに報告しときますねー」

「そーかー。余計な部分聞いてんのかー。その耳腐り落ちてしまえばいいのになー」

「言っときますけど名前も十分ヴァリア―の濃い人たちの中に値しますよー。」

「うわー。まぢかよ。最悪」

机にベターと顔をつけたら、冷たかった。
これは記憶に残るのだろうか?

あ、どーなのかな?
私は濃いメンバーだったのか。
薄いと思ってたのに。
ショックだ。この哀しい思いは忘れよう。

「名前はもし、記憶がなくなったらミー達の事わすれるんですかー?」

「あー。どーなんだろうね。」

「曖昧ですねー。そこは忘れない!とか言えよ」

「きっとこの会話絶対に忘れてる。うん。忘れたい。」

「忘れたい。て思ってるほど覚えているもんですよー」

「そーなのかー。じゃあ、今まで消してきた出来事も覚えているのかなー」

嫌だなー忘れちゃえばいいのに。
例えば人を殺す感覚とか。
びちゃーて出てくる血の映像とか。

「ミーの事もそんな簡単に忘れるんですか―?」

「うーん。忘れたくはないかな。」

「何ですかそれー」

「忘れない。と言いきれないから忘れたくない。」

「じゃあ、忘れないで下さいねー」

「努力するし!カエルを頭に焼けつけとく」

「カエルて、それこのカエルの被り物を覚える事になるんじゃないんですかねー?」

「そーなの?」

「どーせならミーの顔をちゃんと頭に焼きつけといて下さいよ。」

「うん。そーする」

自分でそう言った癖に。
いざ、ジーと見てたら「そんな見んじゃねーよ」とそっぽ向かれた。

何なんだよ。この馬カエル。


―こんな話をしたのは一週間前の出来事で、


「何なんですかあんた。」

「は?」

白い布団に横たわる名前は包帯とガーゼやばんそこがついていた。
片腕には細い管がついていて、それは点滴。
すげー痛々しい。

「あんた誰。」

名前は小首をかしげてそう言った。
おかしいですよね〜。
だって堕王子やカス鮫、カマに変態やボスは覚えているんですよー?

何でミーの事忘れてるんですか?

「最低です。」

「ごめんなさい。」

記憶なんてそんなもんですか、
もしミーがあの時ちゃんと顔を見せてれば、何て考える自分がいます。

脳内を彷徨う

(あのね、私)
(なんですかー?)
(貴方の事、)
(ミーの事?)

(忘れたくなかった気がする)

(忘れていいですよ)
(どうして?)
(覚えていられるのも、辛いです)


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