やっぱりマフィアなだけに任務や抗争が多い所為で亡くなってしまう人も多い。 私は残される側で、沢田綱吉がボンゴレのボスになるまでは1人で花を持ってよくファミリーの墓参りに来ていた。今はボスと一緒によく墓参りに行っている。 最初はボスとは話す方ではなかった。守護者と共に任務に出たりする事はあったがボスとはなかなか会えなかったし… たまたま墓参りに訪れたらボスが悔しい顔をしてファミリーの墓の前に居る所に遭遇してしまい気まずいながらもボスが苦笑いして喋り掛けてくれたのだ。 「よく来てるよね?」と聞かれ「はぁ、そうですが…」と何で分かったんだとろ?と疑問を浮かべいていると「俺も結構来る方だけどその度に花が変わっているから」花を持っている私がよく来ているんじゃないかと思ったらしい。それからもまた、ちょくちょく会うようになった。墓の前で歯を噛み締めるボスを私は時折見ていられなくなる。確かに私も同じ気持ちだ。だけど、背負う重さが違うのもあるしボスがマフィアに向いていない資質で凄く優しい人だとしっているからそんなボスの辛い顔を私は見れないんだと思う。 誰よりも人の死を恐れているから、誰よりも失う事を怖がっているから… 私はそんなボスの隣に座って一緒に手を合わせるのだ。そして頭を撫でる。最初は嫌がられるかと思ったけどボスは「ありがとう」て笑ったので私は辛そうなボスを見掛けたら隣に座ってよく頭を撫でた。 「俺が死んでも泣かないでね」 「それは無理ですね。泣きます」 「そこは嘘でもはい!て言っとこ!安心して成仏できなくなるじゃん!」 「じゃあ、お墓の前で一度だけ泣きますね」 「うーん。まぁ、それでもいいや」 「ボスも私が死んだら泣かないで下さいね」 「いや、泣く。絶対に泣く」 「じゃあ、ボスも一度だけですよ」 いつの日からかボスと一緒に来るようになっていたお墓参り。2人で選んだ花を持って行ってたんですよね。マフィアとかそんなの忘れていたなぁ。 屋敷に戻ると獄寺さんに怒鳴られて大変だっだし、リボーンさんは変に勘違いして無駄に気を使ってきたっけ。ボスと付き合うなんてありえませんよ!ただの部下がそんな事ありえませんて!愛人でもないです。寧ろ私が愛人は嫌です。ボスも頬を赤くしてて可愛かったですよね。 そんな風に言ってたけど、心の奥底ではボスが私を好きだったらいいのにと思ってたんです。 「名前っ!…名前!!」 ほらほら、そんな泣かないでください。本当に泣いてくれるとは思ってませんでしたよ。墓には白い綺麗な百合が置いてあってその前で膝をついて泣くボス。手に砂利を握りしめて何度もこぶしを地面に叩きつけるのを止めようとしても触れられない。 傍に居るのに… 後ろから抱きしめてもボスは気づかなくて、泣いて、泣いて私の名前を呼ぶ。此処にいるよ。私は傍に居るから泣かないで。叩く拳を止め泣き続けるボス。 これが最後ですよ。あれ?どうしてだろう?私もなんか涙出てきちゃった。おかしいなぁ。 「好きなんだっ!名前の事、愛してたっ…」 嬉しいなぁ。どうせなら今じゃなくて生きているうちに行って欲しかったです。私も好きでしたよ愛してます。でも、もう今の私じゃボスに愛を伝えられませんね。それが悔しいですけど、もう満足です。 充分幸せものです。ありがとうございました。 さよなら愛し君、そして世界 (ねぇ、俺を残さないで、) (隣に座って頭を撫でてよ) |