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私すぐ泣く子は嫌いなんです。涙腺捻ると泣けちゃう子いるじゃないですか、ずるいですよね。優しいだの、いい子ーだとか思われちゃって。おまけに皆に好かれちゃったりとか…

意味があって泣くのはいいんですよ?たとえば感動する映画を見たとか、痛いとか苦しい、凄くうれしい時なんかは泣いてもいいと思うんです。そんな子を見たら私だって思わず抱きしめてしまいますもん。

「だけど、他人の為に理解なく泣く奴はやっぱり駄目」

「そんな歪んだ事いわない!」

「だって、辛いのも苦しいのもお前じゃないだろっ!て言いたくなんない?どうして辛い人間が逆に慰めてんだって感じ」

「そりゃ、まぁ、俺も思ったことあるけどね」

「でしょ!あーよかった。男の人て皆そーゆう人に弱いのかと思ってから…
ツナが庇ったらそこにある果物ナイフで刺そうとしたよ」

「ナイス俺!この選択に間違いはなかった!」

そうそう。そう言ってるツナも泣き虫だけどね!
でもツナの涙は嫌いじゃないんだよ。ちゃんと感情こもってるから。見てると和むって言うかさ…
心のそこから自分の事のように思ってるんだてわかるからな。

「でも名前は泣かなすぎだよ。泣いていいんだよ?俺なんかの胸でよければホラ」

「どうしてツナの胸前提?そして私自身泣けない事にこまってる」

「だって彼氏に抱かれて泣くのって定番じゃん?てか、困ってたんだ…」

「あぁ、そこらへん心配ない。ツナがいない所で泣くから。何そのへーて顏は!私だって泣きたいな、て思う時くらいあるよ!」

「ツンデレだなぁ。じゃあ動物関連の映画を見るとか」

「いやいや。違うからね!それは失敗に終わった」

ツナが出した提案て定番だよね。そんな定番なの既に実行したに決まってんじゃーん。代替ツンデレてなんだよ!私がいつツナにデレを見せました?見せてませんよね。付き合ってから?いや、昔からデレ的なの見せた事ないですよね!自分で言ってて空しくなってきた。
私ちゃんとツナを彼氏だと思ってるよね?思ってる。大丈夫。眼の前に居てリンゴの皮をむこうとして指をおもいっきり切ったのはツナだ。なに馴れない事しようとしてんだよ!気分?そんなんで私に心配かけさすな!!それがデレだよって…お前技とやったんかい!いい訳したってその悪どい笑みで言われたら信じられるか!

「名前の涙枯れちゃったのかもね」

「泣き過ぎ見たいな表現止めて」

「その反対で、全然泣かないから干からびちゃったとか」

「そうなのかな…」

「それか、泣くの我慢するから涙腺強くなったのかも」

「ありえる。基本人前で泣きたくないからな」

ツナが不器用に向いた歪なリンゴを口に運びベットに寝っ転がる。座ってたら肩こってきちゃった…
どんなに形が変でもうまいなぁ
ツナもリンゴを食べてお互い無言になる。
シャキシャキと林檎を食べる音だけが病室に響く。
おかしいなぁ、どうして私ここにいるんだろ?こうやって普通に話せて動けるのに…
なのに、何でツナを突き放そうとしたりするのかな?

人前で泣いたりしない、そう泣かないよ。ツナの前でも泣いたことないよね。その制で心配掛けちゃってるとは思ってなかったけどどうしてもだめなんだよ…
こんな私に愛想尽かして嫌いになってくれないかなぁ。そしたら私泣ける気がする!声をあげて泣くと思う…

「俺が名前に愛想尽かす事ないからね」

「ありゃ、なに言ってるの綱吉君」

「惚けても無駄。名前が思ってる事なんかずっと前から知ってるから」

「超直感うぜー」

「超直感じゃなくて俺の愛だから!」

「くさっ!なんかむずがゆっ」

ごめんね。やっぱり私は泣けないよ…
今なら嬉し泣きできそうだけど、それもやめとく。
迷惑かけたくないし、ツナに哀しい思いをさせたくないの。ツナに慰められるのが一番辛いから…慰めてくれるツナの顔を見るのが凄く苦しいんだよ。
お互いが好きなんだって知っていればそれでいい。
でも、せめて一つだけ、一つだけお願いがあるの…

「2度と会えなくなっても忘れないでね」

これが最初で最後の我儘だから。
私が居なくなったらあたらしい彼女さんを作って幸せになるんだよ?あ、忘れないでて言ったけど記憶の片隅でいいから。だから、ツナの記憶に残ってる私に幸せなツナを見せて

泣けば泣くほど困るって、知ってたんだ

(最後がくるまで貴方と)
(笑いあってたいの)




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