あいつは私にこう言った。


「お前の言葉は嘘ばかりだ、嘘をつくならバレないようにしろ」


それはこっちの台詞だ、嘘が下手くそなのはリボーンの方じゃないか。人殺し人で無しろくでなしばかあほやりチン暴力男ゲス野郎冷徹あんたなんかあんたなんかキライだ。そう言って特注品のグラスをリボーンに当たらないように投げつけるそしたらまた本当にお前は嘘ばっかりだって溜息をつきやがって好きだ好きだ大好きだ私はリボーンが好きで好きでしょうがないんだよ。勝手にわたしの部屋に上がり込んできてまるでわたしを恋人見たいに扱ってきてあんたの方が嘘つきじゃないかわたしよりも最低だよ。わたしの嘘は可愛いもんだよリボーンに会いたくないから友達と出掛けてるって嘘ついて連絡返したくないから寝てたって嘘ついてリボーンにこれ以上狂わされたくないから彼氏がいるって嘘ついた、ほら、誰にも迷惑かけてないもん。


「この俺に靡かないのはお前ぐらいだ」

「自意識過剰の鬼畜野郎!あんたの顔なんか見たくないんだから早く出てってよ」

「今日は帰らねぇよ」

「いつも帰らないじゃない!ほんとにもういい加減にしてよ」


わたしはこんなに怒ってるのにリボーンはわたしをひと睨みすると上着を脱いでシャワーに向かってしまった。あれ?わたし顔も見たくないって言ったよね?他の女の臭いをつけてわたしに会いにくるだなんて最低だ!わたしがそれを言うのを待ってるあいつが気に入らないどうして綱吉はあんなやつを尊敬しているんだ!部下を思うのならあのヒットマンを近づけさせないでくれ!

リボーンの上着をハンガーにかけてわたしの香水を振りかけてやった、これで任務失敗しちゃえばーか。あ、でもほんとうに匂いが強すぎて暗殺失敗したらどうしよ。それはちょっとまずいといいますか困る、いや、別にあいつが心配とかじゃなくだって最強だしキライだし、いそいそと上着をベランダの釣竿に掛けておく一晩外に出しとけば匂いなんか薄れるだろう、うん。


「別に俺はお前の匂いならかまわねーぞ」

「げっ」

「名前は俺をそんなに独自したかったのか」

「ちがうわ!勘違いしないで!気分の悪くなる臭いつけてきたから消しただけ!大体なんで上半身裸なの!さっさと服きて帰って!」

「何言ってんだ今度は俺がお前を独自する番だろ」


ああ、またこのパターンだ。このまま私はシャワーも浴びれずにリボーンに抱かれるんだ。私がリボーンの名前を呼ぶまでずっとその行為は続いて時には愛を囁けなど言ってきて余裕のなくなる私は掠れた声でもうやめてと許願する。そうすると一旦動きを止めたリボーンは心底傷ついた顔をしてわたしの欲情をかきたてる。そうでしか愛を感じれない私はもうすごく捻くれている。


慈しみは深き、愛しきは浅ましく


名前がオレに嘘をつくようになったのはオレが嘘をついて愛人とあってから だ。こいつはオレの女関係にとやかく言うやつではなかった、信じていたからだろう。最初に、名前を騙そうとしたのはオレだ。何故あのときいつも通りに言わなかったのか、騙した優越感にひたされていたのか、まともに謝ることもせずそれでもなお名前が自分を好きだということに喜びを感じている。ああ、嘘はダメだ。正常な思考さえ狂わせやがる





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