俺の恋人、 跡部景吾は凄く過保護だ。 ―Episode.1 道を歩いているとポケットの中の携帯が振動した。 手に取るとディスプレイに表示されたのは“跡部景吾”の文字。 「もしもし」 「俺だ。明日の約束ちゃんと覚えてるか?」 「・・・・・・約束?」 「・・・チッ」 「嘘、覚えてるよ。13時に迎えに来てくれるんでしょ?」 「あぁ、そうだ・・・ん?周りが騒がしいが、お前今外にいるのか?」 「うん。ファンタのストック無くなっちゃってコンビニ来た」 「アーン!?コンビニだと!?今何時だと思ってる、あぶねぇだろーが!!!」 いきなり怒鳴られ思わず携帯を耳から離す。 「オイ!リョーマ!!」 「あーうるさい!まだ21時過ぎだし近所だから大丈夫だって!」 「大丈夫なわけねぇだろ!変な奴に襲われたらどうするんだ!?アァ!?」 「・・・襲われるって、俺男だか「今から迎えに行くから待ってろ。あの角のコンビニだな?」」 「は?ちょ、来なくていいから」 「店から絶対出るんじゃねぇぞ?いいな?」 そう言って反論の声も届かず、一方的に通話は途切れた。 それから数分後、コンビニの前にピカピカの黒塗りの高級車がやってきたのだった。 ...end. |