104 視線のゆく先は残光

 町に朝陽が射し始めた。空が青みを持ち、爽やかな風が町の至る所にふわりと通ると、まるで一日の始まりを知らせているようだった。電柱や看板、家々の外壁などが息を吹き返したかのように輝いて見える。
 上空には人間には決して見えない、…いや、もしかしたらその筋の力があるものならば微かに見えるかもしれぬ、そんな薄霧のような中で浮遊しているのは舜潤とコエンマだった。
 彼等の後ろにはぼたんと凪沙が後を追っている。数メートル離れているのでこちらの会話が彼女等に届くことはないだろう。仮に届いたとしても聴力に長けているのは凪沙だ。内容の約九割が彼女の事なので、聞こえたとしても問題はない。
 幻海邸を発ってからしばらく経った今、コエンマは事の顛末をようやく舜潤に話せたところだった。無論、舜潤とて最後まで冷静に飲み込めたわけではない。霊界仕様の、子どもコエンマを抱きかかえている手を何度離しそうになったことか。そして昨晩ようやく凪沙が帰宅したまでの旨を聞くと舜潤の瞳が震え、安堵の大きな溜息が洩れた。

「そんな事が起きていただなんて…。何をどう解釈して良いのか迷いますね…」
「そらワシとて同じじゃ。昨日の幻海なんて会話の最中何度激昂したことか…」
「大事な娘さんがそんな目に遭っていれば当然の反応ですよ。寧ろコエンマ様の方が冷静だった事に驚きましたね」
「ワシも一から十まで、全てを受容なんてとても出来んかった。…だが凪沙が無事帰って来て、この手で抱きしめられた喜ばしさ…あれがあったからこそ、ある意味冷静でいられたのかもしれぬ。この手で確かに凪沙の存在を確認できたからな」

 コエンマは後ろを一瞥した。凪沙は櫂に乗るのは初めてだったが既に軽々乗りこなしており、ぼたんと談笑する余裕さえ生まれている。あの様子を見ると幻海の出まかせ通り、凪沙なりに上手く話を合わせているのだろう。
 …今でも鮮明に覚えている。抱きしめた後に凪沙が背に回してくれた手の感触、温もり、そして一番見たかった笑顔。「ただいま、コエンマさん」あの一言でどれだけ救われたことか。生きる心地がまるでしなかったこの数日間の闇が瞬く間に消え去った瞬間でもあったのだ。

「それにしても驚きました」

 舜潤がぽつりとつぶやいた。

「まさか凪沙さんから綿津海さんの話しが出てくるとは…」
「それはワシも驚いた。だが、これである意味確証した事になるのではないか?親父が隠している“何か”に大きく近づいたと思うぞ」
「えぇ。そうですね…。…コエンマ様、私なりに解釈したのですが。もしかして凪沙さんの遠いご先祖って…」
「間違いないじゃろう。だから霊界は隠し通してきたんじゃ。…凪沙が生まれるまでな」
「そうですね…」

 凪沙の意識の中に現れた潮、潮と飛影との関係、そして綿津海。それらの因果関係は、何かに近付いている。靄の中に微かな真実が浮かんでいるのは間違いない。舜潤、そしてコエンマの眼光が鋭くなった。


「じゃあ、ここからはワシらだけで行く。ぼたん、お前は自分の仕事に戻れ」
「えぇ、何でですか!?お達しをしたのは私ですよ!それになんで舜潤さんだけはいいんですか!?」
「私は閻魔様から直々に許可をいただいておりますので…」
「んもぉおお〜!!早く連れて来いって何度も急かされた身にもなってください!」
「ですから、凪沙さんは霊界の為に修行に励んでいたと何度も話したじゃないですか」
「そうじゃぞ!凪沙はお前と違って隠れて茶菓子など食わんでずっと己との戦いをしておったんじゃ!」
「な、なんで私がお茶菓子食べてたこと知って…。…あ、分かった!舜潤さんったらコエンマ様に告げ口したんじゃ…!」
「いえ、私は何も…」
「だったら目合わせたらどうなんだい!!」

 霊界内の、閻魔大王の執務室へと続く廊下にて大層賑やかな会話がなされていた。少々進めば扉を挟む向こう側には閻魔大王がいるのも関わらず、相も変わらない会話を広げる三人に、周りで仕事に励む鬼達は肝を冷やしていた。そんな彼等を視界の端に入れつつも、凪沙は改めて館内をぐるりと見渡した。
 霊界入口でもある荘厳な門はなんと立派だったことか。おまけに内装ときたら解放感溢れる天井の高さや四方に続く廊下、そこに敷かれる絨毯や多くの部屋数が、まさしく霊界という組織の総本山なのだと思い知らされる。そして幾つもの部屋を忙しく行き来する多くの鬼、お茶を運んだり門を飛び立つ水先案内人は、さすがの光景なのだろう。ここに足を踏み入れるのは緊張感ももちろんあるが、少々の誇らしさや心地良さも兼ねていた。
 しかし、呑気に感動している場合ではない。ぼたんからの耳の痛い言葉に苦笑しつつも、こちらを守ってくれるコエンマと舜潤には本当に頭が上がらなかった。尚もぶつくさ文句を垂れるぼたんの背を見送る最中、小さな声で「ごめん」と心の内で伝えた。

「さて。…そろそろ行くか」

 コエンマの合図により、三人は閻魔大王の執務室の扉の前へやって来た。舜潤が数回ノックし、名を名乗った。

「入れ」

 太く低い声と共に、舜潤はドアノブに手をかけた。本館の、入口の比にならぬほどの重厚で大きな扉は鈍い音と共に開かれる。凪沙は執務室に足を踏み入れると、自分を纏う極度の緊張感と空気の重みを瞬く間に感じた。目の前には巨大な簾が垂れており、その背景には壁面を囲うように幾多の本棚が設けられ、中には数多の書籍や書物が並んでいる。こんなにも広い室内だからこそ出来る内装なのだろうが、重圧感の根源は決してこれだけではない。その正体は言うまでもなく、簾の向こう側にいる霊界の重鎮―――閻魔大王で間違いなかった。凪沙の頬に冷や汗が一筋流れた。

「ただいま戻りました」

 舜潤が跪き、首を垂れた。隣にいるコエンマはいつの間にか人間界仕様の青年の姿に戻っており、舜潤とは裏腹にズボンのポケットに手を入れて仁王立ちしている。凪沙の顔に戸惑いが表れたが、反射的に殊勝に頭を下げた。まさかここで幻海に口酸っぱく礼儀を叩きこまれたことを感謝すべき来る日が来るとは。
 しばらくすると簾がゆっくりと上がる音がした。

「顔を上げろ。そしてここまで来い」

 再び、あの太く低い声が室内に響く。凪沙は恐る恐る頭を上げると、目を剥かずにはいられなかった。幼い頃の記憶だが、何かの絵本で見た閻魔大王は肌が赤く、まるで鬼のような恐ろしい面相をしていたのをよく覚えている。目の前の彼はまさに絵本通りの出で立ちをしているのだが、よくよく見てみると眼鏡をかけた上にスーツを召しているではないか。無精髭を撫ぜながら卓上で眼鏡越しに書類に目を通す姿はまるでサラリーマンだ。
 少々拍子抜けた凪沙であったが、その間にまずコエンマが、次いで凪沙が舜潤に運ばれた。卓上で見る閻魔大王は、その巨大な体躯と威圧感が尋常ではない。書類に目を通すあの鋭い目つきはまるで蛇であり、睨まれればたちまち蛙のようになるだろう。
 …何がサラリーマンだ。そんな所帯じみた事を一瞬でも思った自分が恥ずかしい。

「親父、ワシらを呼んだのは理由があるんだろう」

 コエンマの声に、閻魔大王の手がピタリと止まった。そして視線はコエンマに向けられ、次いで鋭さを増して凪沙へと移る。凪沙の身体が強張った。

「はっ…はじめまして。立花凪沙と申します。挨拶が遅くなってしまい、すみませんでした…」

 恐怖が先走り咄嗟に頭を下げた。

(しっ…死ぬ)

 迫力と共に襲い掛かる威圧感に押しつぶされそうだった。今思えば躯と対峙した日が懐かしい。あの時とはまた違った意味で身の危険を感じる。
 しばらくすると深い吐息が聞こえた。

「…もうよい。いい加減頭を上げろ」

 先ほどよりもわずかに柔らかい声色。おずおずと頭を上げると、閻魔大王は改め視線を絡めてきた。

「ワシの名は閻魔大王。この霊界で最高裁判官をしておる。そして…このバカ息子の親でもある」

 閻魔大王の視線がとある方向へ落ちる。言わずもがな、コエンマは眉間に皺を寄せ、眉尻には青筋が走っていたがなんとか怒りを抑えていた。隣で舜潤が「お二人とも、ここは一つ穏便に…」と苦笑いしている様子を見ると、日頃から親子ながら対立することが多く、それを舜潤が宥めているのであろう。…もしかしたらこの人がいちばんの苦労人なのかもしれない。
 閻魔大王が一つ咳払いをした。

「随分と遅かったな?一体どこで何をしておったのか知らぬが…。身の程をわきまえるんだな」

 閻魔大王が凪沙を一瞥した。凪沙はぼたんを困らせていた背景が判然とした。こんな巨体で強面な上司からの命令はとても逆らえまい。凪沙は謝罪と共に再び頭を下げた。

「おい親父。凪沙は幽助の後釜として人間界を守るために自ら修行に励んでおったのだぞ。こやつの妖力はしかと確認したんじゃろうな。仙水と戦った時よりも明らかにパワーアップしておるのが分からんのか?」

 コエンマが凪沙の謝罪を制するように一歩前に出た。
 魔界から戻って来た凪沙は仙水戦後に比べれば見違えて力をつけていた。それは舜潤も初見で分かったので、決して彼女が魔界で無駄な時間を過ごしたわけではない。…とはいえ、その件は全て露呈すると厄介なのでここは様子をみるのが最善だ。
 舜潤、そして凪沙の表情に一瞬焦りが過ったが、口を噤んでいる。

「…分かった。もうよい」

 閻魔大王はしばらく黙考した後、ぽつりとつぶやいた。そして卓上に広げられていた書類を片付け始めると、指を組んでそこに顎を乗せた。

「ワシは長年霊界の長として、これまで様々な業務を行ってきた。ここまで一つの組織として成り上がったのは先人が常に精進し、多くの苦悩や苦行を乗り越えてきた証だ。その背景には“妖怪から人間界を守りたい”という庇護の志が根源にあり今に至る。…しかし時に正義とは何か。それを考えさせられる事件が数多く存在し、我々の下した判決が必ずしも正しかったかと言えば、全てを肯定することは出来んとワシは思っている」

 閻魔大王がコエンマを一瞥した。コエンマは痛いところを突かれたようで視線は斜め下へ落ち、表情も憂鬱そうである。彼の脳裏に浮かんだのは、魔界で命を落としたとある元霊界探偵の男だろう。それは舜潤も、そして凪沙も同じ思いだった。

「そして…立花凪沙」

 閻魔大王と凪沙の視線が絡んだ。先ほどとは異なる、何かを諭すような眼差し。それは一体何を意味するのだろう。

「ワシは遠い昔、ある男と約束を交わした。ワシはその約束事をそれをお主に打ち明ける責任がある。…話しを聞く覚悟は出来ているな?」

 凪沙は息を呑んだ。ある男との約束―――その言葉で過ったのは潮の弁だ。
「全ての答えは霊界に」
 あの事と何か関係があるのだろうか。
 また、コエンマや舜潤にも緊張が走った。今まで追い求めていた謎の本質に、いよいよ触れられる。その事実が不思議と高揚させる。

「覚悟は出来ています。教えてください」

 凪沙の言葉に揺らぎはなく、真剣な眼差しは閻魔大王の瞳を震わせた。この生気溢れる目元は既視感がある。言わずもがな、凪沙の背後には例の男の姿が映し出されているような錯覚をも感じさせる。
 いよいよ、来るべき時が来たのだ。

「…あれはコエンマが生まれる前の、遠い昔の話しだ」

 閻魔大王は窓の方に視線を投げ、固い口調で切り出した。思いを馳せるのは、自分も若さ溢れた時代だ。


 現代から遡る、遥か遠い昔。古来人間界は妖怪と共存して生きる時代があった。魔界と霊界の間に結界が生まれる随分前の事だ。共存と言っても種族の異なる者同士、時に境界を保ち、時に手を組み、お互い適度な距離を図りながら平和に暮らしていた。
 しかし共存していた全ての妖怪が善人とは限らなかった。当然人間を餌にする種族も多く、人間の肉の美味さに味をしめた妖怪達は次々と人々に襲い掛かったのだ。巷で誰かが捕食されればたちまち噂は回り、人々は恐怖し怯えながら身を隠して過ごしていた。
 そんな中、霊界は人間界の陰陽師の血を継ぐあらゆる家系に目を付けた。陰陽師は昔から占術や呪術、祭祀を司り、それを応用して除霊や妖怪退治を生業にしようと霊界が提案したのだ。無論、報酬も弾んだ。
 霊界と陰陽師の血を引く一族との絆は時間の経過と共に深く結ばれていったのだが、その中でも群を抜いて優秀な一族があった。
 その名は“海ノ守"一族。この一族の志は海の神を奉り、そして海を愛することだった。
“海は全ての生物の母であり、そして墓場でもある。”
 この世に生を受けた者が息を引き取り、行き場を亡くした霊が海の彼方の白い光に導かれる“海上他界観”を渡るのを最後まで見届け、鎮魂することが、そもそもの生業だった。
 交渉の末、一族は霊界の声を快く引き受けた。この頃悪霊や妖怪に苦しめられ、不遇な死を遂げる人々が後を絶たず、日頃から除霊は勿論、お祓いや祈祷を捧げていたので利害が一致したのだ。
 そして霊界と手を組んだ数年後、一人の赤子が生まれた。

「その赤子というのが“綿津海”だった」

 閻魔大王の言葉は凪沙の瞳を大きく震わせた。まるで心の奥底を突かれたような、そんな衝撃が身体中に走ったのだ。またコエンマ、舜潤も拳に汗を握りながら聞いている。閻魔大王は続けた。

 “綿津海”と名付けられた背景には明確な理由があった。
 綿津海が初めて母の手に抱かれたその時から、この世のものとは思えぬほどの強い霊力を持ち、身体中に淡い光が纏っていた。その光こそ海を象徴する蒼色だったのである。
 「この子はまさしく海の神、ワダツミ様の生まれ変わりだ」
 一族は赤子に綿津海と名付け、そして神の子だと大いに崇めた。
 綿津海は一族の力をしかと受け継ぎ、言葉を発する年齢に達した頃には簡単な除霊術が扱えるようになっていた。しかもその術は大人顔負けの威力を発揮し、応用した暁には低級妖怪の退治をも可能にしたのである。その活躍は妖怪達が脅かす日常に救いの光を与えた。
 また、綿津海の父親は偉大な術師であり、そして母親は占術に長けていた。潜在能力に両親の教えが加わった綿津海は成長と共に力をつけていき、霊界から指令が出る度に父親と共に悪霊払いや妖怪退治をした。多くの実践経験が功を奏し、気付けば一族だけでなく霊界の重々たる戦士と比にならぬほどの強さを手にしたのである。無論、綿津海の噂は常々閻魔大王の耳に届いていた。
 やがて綿津海が成人してしばらく経った頃、両親は流行り病で息を引き取った。両親の死は綿津海も深い悲しみに陥り、そして霊界も優秀な人材を失ったのは大きな痛手だった。だが綿津海は逆境に負けじと霊界の指令に忠実に働き、人々を守り続けた。今思えば働くことにより寂しさを埋め、辛さから逃れていたのだろう。しかしその結果功績が称えられ、ついに閻魔大王の直々の部下になることが決まったのである。

「閻魔大王様、例の青年が霊界に到着したようです」

 閻魔大王の傍らに浮遊し、話しかけてきたのは霊界と一族の間者となっている烏天狗だ。その出で立ちは山伏装束で鳥のような嘴を持った顔をしており、鋭い目元は常に獲物を捕らえようとする獰猛さを感じさせる。更には背中に宿る翼で自在に飛翔し、そして槍の使い手でもあるのでそれを背負っているのだが、見た目とは裏腹に身体の大きさは小動物と大差ない。その身軽さが買われて閻魔大王と一族を結ぶ橋渡し役を担っているのである。

「分かった。通せ」

 閻魔大王は烏天狗に告げると、彼は一度執務室を後にした。一人残された閻魔大王は、これから初めて対面する青年を今後どう使うか思案していた。
 正直なところ“一族や霊界が騒ぐほどの力を持った男”なんて眉唾話はこれまで何度も耳にしており、近頃はそれにうんざりしていたのだ。
 例によって、この一族の他にもそんな噂はごまんと存在しており、いざ接触を図れば期待を裏切る軟弱者だった、という話しは珍しくなかった。この頃妖怪退治を餌にして信仰心を利用し、人心掌握で人々から食料や金銭を横領したり、霊界から多額の褒美をもらおうと目論む厄介な事例が多発している。妖怪よりも、寧ろ人間の方が悪辣の片鱗を見せているのだ。
 その一方で、確かに海ノ守一族は昔から生真面目で鋭敏な神経を持ち、数多の緻密な術を使いこなせている。昔から気の利いた追従をする一方で決して媚びたりせず、尚且つ細やかな立ち回りや腰の低さから、巷での人望は厚かった。一族が築いてきた功績は閻魔大王とて承知している。しかし現状が現状なだけに、所詮噂は噂。どうせ眉唾だろう。それが閻魔大王の正直な見解だった。
 しばらくすると執務室の向こう側で烏天狗の声がした。「入れ」閻魔大王が一言返すと扉がゆっくりと開かれる。

「お待たせいたしました。こやつが綿津海でございます」

 扉が閉まった後に烏天狗が一礼し、彼の隣に移動するとそこには一人の青年が立っていた。

「はじめまして、閻魔大王様。綿津海と申します」

 綿津海と名乗る男は網代傘を外し、僭越ながら慇懃に頭を下げた。そして改めて閻魔大王と視線が絡むと、ほんの少しばかり口角が上がった。
 閻魔大王は言葉を失った。その青年は清潔感のある黒髪が短く整われており、堀の浅い涼し気な目元や鼻筋の通った端正な顔立ちは、もはや公家の恰好がよく似合いそうだった。しかしその口元の柔らかさが良い塩梅に威圧感を緩和させ、親しみやすい雰囲気を生み出している。故に二枚目という出で立ちなのだが、黒い狩衣の下に隠されている得体の知れない不思議な力が噂の根源なのだと一目瞭然だった。
 噂は妄執なのでは、という疑念は一蹴された。この青年の清廉さや堅実さは言葉を交わさずとも十分に伝わる。

「ワシが閻魔大王だ」

 閻魔大王の期待が大いに高まった瞬間であった。



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