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その時はまだ傀儡程度にしか考えていなかったものですから心を奪われていたと知った時にはそれはもう驚いてしまいまして

君に教えた何倍もたくさんのものを君からもらっていたようだ

盲いた私に届いたのは懐かしい彼の匂いと耳朶を震わせる玉響の声

戦いの最中出会った美しく優しい修道女の最期を知る学者は誰もいない

崇高な親愛が醜い劣情に変わる。君がいつもと変わらない笑みと体温でもって僕に触れる。責めるように胃の奥底からこみ上げる苦く酸っぱい毒が甘い蜜に変わってしまう。

君はまだわたしが綺麗なままだなんて莫迦げたことを信じているの?


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