010-1: person × incubus/succubus（淫魔）
お？ 何だあ、疲れちゃったか？ 俺の方が体力あるんだな〜、ジム通ってる甲斐があったかな。
（先程からやけに静かだと思って布団の上から動かない淫魔を確認すれば、うつらうつらと今にも夢の世界に攫われてしまいそうな様子。人外だ何だと言ってもその辺りはヒトと変わらないのだと笑って、ダイニングキッチンから持ち出して来た清涼飲料水のペットボトルをミニテーブルの上へと置くと、相手の近くに膝をついて両手を伸ばし）
良いさ、寝ちゃえ。うりゃうりゃ。
（相手の頬に手を添え、こつんと軽く額と額と合わせて、その長い睫毛の本数まで数えられそうな近距離で眠たげな表情を眺めつつ、一方の自分は締まりのない顔でへらと笑う。頬にあった手を側頭部へと移し、動物にでもするかのように大きな掌で相手の頭をわしわしと、好き勝手に撫で回してほぼ一方的に満足を得た後で、和やかに目尻を下げて愛おしむような視線を注ぎ）
……おやすみ。ゆっくり休めよー。