006: メアルー・スル・オーランローズ

006-2: succubus × exorcist(祓魔師)

そうだ……あんたと契約してあげてもいいわ、祓魔師。その代わり、あたしがお腹空いたって言ったら、あたしにあんたの精気を寄越しなさい!
(今夜も適当な人間の寝室に出向いたが、やはり食事はできずじまい。すごすごと近時の拠点としている公園に戻る途上で鉢合わせた祓魔師を相手に、空腹を抱えた絶不調状態で抵抗するだけの力があろうはずもなく。後ろ手に拘束されて地面に膝をつかされ、つい今し方まで悔しげに唇を結んでいたものの、思い付いた勢いで提案する口振りはそのメリットを示すわけでもなく、わがままを聞いてもらうことに慣れきった上から目線のそれ。これだけでも世間知らずであるのが十二分に相手に伝わってしまったのか、窘めの言葉をかけられると間髪入れずに顔色を変え、鋭く尖った犬歯を剥き出しにし)
なっ、なによ偉そうに、食事もしてない淫魔を捕まえてお説教!? あんたなんか……もうっ、ばーかばーかっ! 調子に乗らないでちょうだい! あたし帰るわ、さっさと離して!

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