001: シュティア・ホルン

001-3: incubus × ...

……そりゃあ、腹は減ってるけど。そんなひどくはないし。この程度で俺から食事したいとは言いづらいかな……。
(ベッドに臥せたまま動きが鈍いのを不審がられたか、腹具合をピンポイントで尋ねる声に苦笑しつつ、のっそり頭だけ持ち上げて相手に視線を投げる。食事を求めては玉砕して空腹の限界点を日夜更新していた以前の生活とは比較しようもないが、小腹が空いた事実は事実として正直に答えたところ、相手の表情が変化したのを見て取って己の発言を振り返り、まるで意図していない方向で伝わってしまったかもしれないと思い至ると発条人形のような勢いで飛び起き、途端に顔を真っ赤にしてわたわたと腕を振り)
い、いや、別に君から誘ってほしいとかそういうことを言ったわけじゃ……! 違うんだ、そんなつもりじゃなかった、ごめん!

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