005: 綾瀬 雪斗

005-10: mixed incubus × ...

またそんなジャンクフード……いえ、気持ちは分かりますけど。そういうものを欲する時ってありますよね。
(昼食時、相手が持ち出してきたファストフード店のロゴが入った紙袋に目を留めていささか呆れたような顔を作るのは、つい先日も同様のものを見たから。しかし例えばその時の体や味覚の要求であったり、クーポンの使用期限であったり、自分自身そういった都合に流された経験の一つや二つは当然あって、一人うんうんと頷きながら日頃の定位置に腰掛け。手にしていた手提げバッグの中から取り出したのは水筒と弁当箱と箸。いそいそと食事の準備を進め、蓋を開けて自分なりに腹持ちを考えたお手製弁当が現れると、束の間の至福にほっと表情を緩めて。まずは人参のきんぴらに箸をつけ、この自作弁当の量と栄養と金銭的な部分に日々それなりの労力を割いているのも影響してか、ちらと見遣った相手が頬張るそのファストフードの原価や食事のバランスについて少し考えたあと、静かな声で提案し)
だけどそればっかりはどうかと思いますよ。……何なら僕が作りましょうか。材料費は別途請求しますが。




*設定参考
同級生や教師のほか、バイト先の休憩時間という形で幅広く設定していただくことも可能かと思います。
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