011: 相馬 涼乃

011-8: person × exorcist(祓魔師)

(中庭に面した窓のお陰か、長い廊下は午後の陽射しを目一杯に取り込んでやけに明るい。長いおさげに眼鏡に紺のセーラー服、自身のやたらと重たげな雰囲気を自覚しているのもあって若干の居心地の悪さを感じながら、コンビニの袋片手に向かう先は突き当たりの一室。掲げられた部屋番号とその下の名前を確認し、ノックのあとに横開きの扉に手をかけて滑らせ)
……こんにちは、祓魔師さん。調子はどう? これ、お見舞い。どうぞ。
(わざわざ室内を探すまでもなくベッドの上にその姿があり、後ろ手に扉を閉めると、歩み寄って手にしていた袋を差し出す。中身はお高めのプリンやシュークリームといったコンビニスイーツ各種。入院した――と聞かされて驚いたのは、ヒトならざる者と相対する祓魔師もまた似たようなものだと、一般人の目線で勝手に感じていたためかもしれず。ベッド脇に置かれた椅子に相手の許可も得ぬうちから腰を据え、目を伏せるようにして自らの足元へと視線を落とし)
……祓魔師さんが淫魔だったら、私、たくさん精気とやらをあげて快復のお手伝いくらい出来たかもしれないのに。何もしてあげられないって、意外と悔しい。
(淫魔だったなら。祓魔師が言われて嬉しい言葉でもないだろうが、大きな溜め息と一緒にそう零し、唸り声を上げながらベッドの端に突っ伏すように上体を倒し)




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入院理由はお好きに設定していただけます。怪我でも病気でも。
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