007: グランキオ・ウルラート

007-10/31: exorcist × ...

dai! dolcetto o scherzetto! 今日が何の日かくらいは、お前でも知ってるだろう?
(相手と顔を合わせるや否や、これが本日最初の邂逅であるにもかかわらず、挨拶より何より真っ先になめらかに動く舌が甘えたような声を発する。今日──10月31日、つまりハロウィンにかこつけて、また何かよからぬ企みをしているのを示すかのように相手に身を寄せてにやにやと口角を吊り上げ。実のところ己もハロウィンというイベントに詳しいわけではなくて、そもそも養父が聖職者だった関係もあり、彼の存命時に重要視していたのはハロウィンなどより諸聖人の日と続く死者の日。特に幼少期は捧げられるミサにもきっちり参加する優等生だったりしたが、それも今は昔、伸ばした手は言外の意図を匂わせるように、はしたなくまさぐる手つきで相手の腰回りを撫で)
え、なーに? お菓子なんて用意してなーい、って? またまたァ……俺様にイタズラしてもらいたくてわざと忘れてきました、って正直に言えよ。お望み通りイジメてやるから。




*dai! dolcetto o scherzetto!
(トリック・オア・トリート!)
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