013: ステラ・フルゴル

013-6: exorcist × ...

きゃ……っ!?
(太陽が中天に差しかかった昼時分。ちょうどランチタイムに入った頃合いなのもあってか人出の増えた街中で、両腕に抱えるほどの大荷物を携えて戻る道すがら、大きな紙袋に目一杯詰めこんだ品々に視界を遮られて人影が接近していることに気がつかず、どん、と思わぬ衝撃を体の前面に受けて悲鳴を上げ。袋の上段に入れてあった果物がよろけた足元に降りかかり、それにより目の前が開けてようやく人にぶつかったのだと悟り、冷や汗を浮かべて心配そうな眼差しで相手を窺い)
ご、ごめんなさい! お怪我はありませんか!? わたし、荷物で前をよく見ていなくて……ごめんなさ、わっ、ひゃわぁぁ!
(謝罪のため頭を下げた拍子に、一緒に下を向いた紙袋からさらにばらばらと中身が落ちる。紙袋に残っていた生鮮食品はもとより重いからと下方に入れていた缶詰、細々とした日用品まであたりに散らかして、何から何まで間の抜けた自分の行動の一部始終にかっと赤面すると、慌ただしくしゃがみこんで荷物を掻き集め)
あ、あの……本当にごめんなさい……!

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