011: 相馬 涼乃

011-4: person × classmate(同級生)

(放課後、最終下校時刻が刻一刻と迫る中で居残っている生徒はこの教室にいる自分と相手と、まだグラウンドで練習を続ける運動部くらいなのだろう、彼らの掛け声が静かな校内に響くのに耳を澄ませるようにして頬杖をつき窓の外を眺めていたが、ふと動いた空気に顔を上げ。気付けば自席の真ん前に相手が立っており、あかね色の西日を横から受けて顔色の判然としない相手に声を掛けられて小さく首を傾げ)
……罰ゲームか何か? いえ、私に話しかける人なんて珍しいから。罰ゲームじゃないなら……誰かに私の話を聞いて、そういうコトしてみたくなった、とか?
(罰ゲームだとしたら見届け人がどこかに潜んでいるのかもと、首を回して周囲をきょろりと見遣るも一見しただけではそれらしい影は見当たらず、再度相手に顔を向けて、伸びた前髪の下で不審そうに目を細め、しかしもう一つの可能性に思い当たるや否や、口元に微笑を浮かべつつ手を伸ばして思わせぶりに相手の指を絡め取り)

- ナノ -