「やあ利吉くん。学園に来ていたんだね」
「ご無沙汰してます土井先生。あの、父上は?」
「職員室に行ってるよ。もうすぐ戻ってくると思うけど」
「じゃ、待たせてもらって良いですか?」
「勿論!………あ、あのさ。利吉くん」
「はい」
「ちょっと話があるんだけど良いかな?」
「はい。何ですか?」
「……ずっと前から思ってたんだけどさ、その」
(土井先生…?どうしたのだろうか。上目遣いにチラチラと私を窺ってきて……あ、ヤバいドキドキしてきた)
「なんだか恥ずかしくて、私。なかなか言い出せなかったんだけど……」
(何だか顔赤いし多分本人は無自覚なんだろうけどこちらとしてはどぎまぎして仕方ないです先生!ここまで言い淀んで……まさか、まさか、こ、告白!?ええええどうしよう私!そりゃ私だって土井先生の事は好きだけどまだ心の準備が…っ)
「あの……私に化粧教えてくれないかい?女装の時山田先生だとちょっとアレだし利吉くんってやっぱり息子だけあって上手だしさ……あれ、利吉くん?聞いてる?」
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勝手に盛り上がる利吉さんの一人相撲
2011/9/18