『敦』



赤ちんは人より上に立って支配することが好きだった。赤ちんは全てにおいて優れていたし、それをするだけの権利があると思っていた。いや、思っている。



『なあに』



そしてオレも、そんな赤ちんに支配されるのが、飼われるのが好きだった。



のに、



「敦、」



室ちんが甘ったるい声でオレを呼ぶから。室ちんがオレを甘やかすから。



ねえ赤ちん。オレ、室ちんも好きになっちゃった。



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