【突撃!密着!あの人の一日は?】
「って企画を用意してみてんけど」
「暇だな」
唯一ツッコんでくれたんは先生だけ。
ポーンはよくわからんのか首傾げとる。
キングとナイトに至ってはまず話も聞いとらんやろなー、あの状態じゃ。
「俺が気になるんはここに唯一おらん、うちの紅一点のクイーンや」
俺がクイーンの名を口にした途端、キングとナイトの喧嘩がピタリと止まった。
どんだけこの二人追っかけ回してんねん、クイーン……。
とりあえず発案者という押し付けにあって、俺がクイーンを一日コッソリつけることになった。
〜午前〜
7:30 起床、その後着替えて朝の庭を散歩
「あら、ルーク。あなたもお散歩?」
「おおおおおおう!ち、ちょっと早う目ェ覚めてもーてな!(早速バレとる――!!)」
8:00 朝食
「(ヘマすんじゃねェぞゴルァ)」
「(下手したら昇進はないと思って下さい)」
「(まぁ……頑張れ)」
「(みんなの視線が痛い……!!)」
「……?ルークさん食べないんですか?顔色も悪いし……」
「あ、あぁ……気にせんでええよ……(悟った笑顔)」
9:00 読書
「(何の本や……!見えへん……!)」
「やだー!ハインリヒったら、押し倒すなんて大胆ね!」
「(大体予想はついた)」
9:30 城内を散歩(という名の覗き)
「あら、ナイト。今日はキングと一緒じゃないのかしら?」
「いつも一緒だったら今頃わたしは自殺しております」
「もう、そんなこと言っちゃってー!」
「ああ、ビショップ!ルークは今日は一緒じゃないのね」
「今日は俺の仕事が忙しいからなぁ」
「そうなの、お疲れ様」
「おう!じゃあ、また昼食のときに!」
「…………っち、萌えやしないわ」
「(何も見てない何も聞こえてない)」
12:00 昼食
「ルーク、今日は一日姿を見なかったけれど……」
「え、あ、あああああ!今日はそそそ外に出とったからな!!」
「(どもりすぎです)」
「(マジで城外に送ってやろうか)」
「(とりあえず墓場じゃないだけマシだと思うぜ)」
「(俺って一体どんな立ち位置やねんやろ……)」
突撃!クイーンの一日!前編
……………………
素敵な女王陛下、クイーンちゃんっ★
まだつづきます。