「ねぇ」
私は目の前で喧嘩をするいい大人の男たちに声をかけた。
あぁん?とでも言いたげな顔が二つ。
嫌いなのは分かるが、もう少し落ち着いた方が彼らはモテるだろう。
「マックスとシャルってほんとよく喧嘩するね」
喧嘩するほど仲が良いってやつ?と聞けば、シャルに殴られた。
地味に痛い。女の子を殴るだなんて男として失格だ。
「君の目から見て僕たちが仲が良いと思うなら、君の目は相当腐っている」
「マックスひどい」
「こればかりは正論だな」
「お前ら手ェ組みやがって!」
ぶつぶつ言っているとだんだんと日が暮れてきた。
夜の訪れに備えて、部屋の中を明るくする。
「じゃあ仲の悪さは世界一ね」
「そんなとこだな」
「まるでマクシミリアン様とシャルル様みたい。ほら、名前も似てる」
冗談で言ったつもりが、ひどく怪訝な顔を返された。
「ちょっと……今のじょうだ」
「何故知っている」
「は?」
「何故僕たちがマクシミリアンとシャルルだと知ってるんだい」
本人様でしたか
100521
……………………
こんな展開好きよ
2010/05/21 06:44(0)<< >>